【牛乳に水を入れたらチーズになっちゃった!?】
あと、牛乳にエリクサー水を入れるとチーズになるという話なんですが、そのメカニズムを探りたいと思いまして食品加工研究センターという公設試験所に一年間研修生として入りまして、来る日も来る日も牛乳にエリクサー水を入れてチーズを作り、細菌検査をしておりました。 そんな中、熟成工程でハタと思いついたのが飽和食塩水なのです。エリクサー水で作った飽和食塩水の中にカードを入れ、熟成させてみました。宮嶋さん(エリクサー共同開発者。チーズ作りの第一人者)に「こういう風に塩水に浸けてみたんだけどどうだろうか」とお聞きしたところ、そういうチーズの製法があるとの答えでした。「どれくらい浸けるの?」と聞くと、最長四日とのことでした。「え?三ヶ月も浸けてしまった!」と、失敗を確信したのです。ところが、六ヵ月間放置して見てみると、なんともまろやかで、塩分の塩梅もいいおいしさのチーズができたのです。このことから既成概念、既成事実に囚われないことの大切さを学んだわけです。普通、チーズというものは乳酸菌などを入れなければチーズとは呼べないんです。これはそれらなしに水で作りましたからチーズとは呼べないのです。乳製品の新しいカテゴリーが生まれたのです。 |