まほろばblog

Archive for the ‘文化’ Category

造園師・佐々木君

金曜日, 10月 11th, 2013

以前、まほろばで働いていた佐々木信豪君。

造園師を目指して鋭意精進中だ。

今、大人気で、冬囲いで引く手数多、大忙しなのだ。

そんな中、地下洞「無限心庵」の笹松の入れ替えをお願いした。

山から切り出し、清掃と岩の按配、敷石など一日かけての大仕事。

その成果は、写真の如く見事な出来上がり。

庭の手入れの申し込みは、是非とも佐々木造園に・・・・。

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前世も能面師

土曜日, 8月 31st, 2013

能面 1

 

能面 3

昨日、名寄の松本冬水さんの奥様がひょっこり御越しになりました。

最近、北海道の雑誌に載ったのでと、本を見せてくれました。

8頁にわたっての詳しい内容で、これを見て注文があったとか。

「翁」と「小面」はいつも、私の背の壁に飾っているものと同じです。

しかし、微妙に違っていて、「翁」はまほろばの無限心をイメージしてと依頼し、

「小面」は一昨年でしたか、札幌での能舞台に持参された快心の作でした。

以前にも書きましたが、「前世」があると確信したのが、彼に会ってからです。

全く独学で、これほど精緻で気合の籠ったものが出来るものかと感嘆したからです。

実物を、ご覧になりたい方は、気軽に事務所にお立ち寄りください。

能面 2

 

能面 4

 

つれづれと空ぞ見らるる思ふ人

土曜日, 8月 17th, 2013

これも数学者高瀬正仁氏の労作、評伝「岡潔」の大著『星の章』『花の章』に引き続き、

『虹の章「岡潔とその時代」』を『正法眼蔵』と『龍神温泉の巻』の二巻に分けて出版された。

その綿密なる詳細を極めたフィールドワークは驚くばかりで、圧巻である。

この集中力、求心力には頭が下がる。

若い頃の私のことが少し出ていたが、詳しい取材を受けていないのが惜しまれる。

その下巻、保田與重郎氏と胡蘭成氏と岡先生の談話の中で、

和泉式部の歌に及んだくだりがあった。

岡先生は、それまで万葉のみ認め、古今以下は認めないとしていたが、

この相聞歌には心打たれ、今までの見識を少し変えねばならないとまで漏らした一首であった。

それは、

つれづれと空ぞ見らるる思ふ人

          あまくだりこむものならなくに

(玉葉1467)

【通釈】つくづくと空が眺められるよ。恋しく思う人が天から降りて来ることなどありはしないのに。

【語釈】◇つれづれと じっと思いをこらすさま。

【補記】「ものならなくに」と否定してみたところで、天に焦がれる思いが消えるわけではない。『和泉式部集』(正集)の最初に収められた百首歌。

天地をも切り裂く切なる哀しみが、神代調の大いなる調べとなって、千年の時を超えて、読む人の心に迫るのであろう。

こういう歌ぶりは、今の世では叶わないのだろう。

虹の戦士

金曜日, 8月 2nd, 2013

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雅紀与

 

今回の「うさと展」をお手伝いしてくださっているお二人。

役者の坂口火菜子さんと歌手の雅紀与さん。

お二人して「虹の戦士」ネイティブ・アメリカン・クリー族の言い伝えを坂口さんが語りでお届けし、

雅紀与さんが、大地のスピリットを歌い上げます。

この3日間、まほろばに居りますので、是非お話を聴きにお越しください。

 

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アイヌの子守唄

水曜日, 7月 31st, 2013

一昨日、札幌在住のアイヌのご夫婦・川上さんが子ども連れでいらした。

奥様が、アニメでアイヌ語の子守り唄を唄って、それは素晴らしいのよ、

と紹介して下さったのが、世界を股に歩く聖女・わこちゃんだった。

今朝のメールで、彼女の歌声を聴いて、「これは本物!」と感動してしまった。

まだ20代であろう(!?)に、老女のような深みと温かさを湛えていて驚く境地だ。

地下洞に入るなり、その驚きようは尋常でなく、感受性の深さにまた驚かされた。

それぞれの固有の文化を大切に守らねば、とつくづく感じたのだ。

是非皆様も、お聞きください。

日本語字幕もあります。

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by 大井わこ

おはようございます。

先日はセール前でお忙しい中、友人たちにお時間割いて下さりありがとうございました。

お話した、奥様の素晴らしい歌声のYouTubeお送りします。

http://www.youtube.com/watch?v=qJhRtXq30Wk&feature=youtu.be

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アイヌの財団のプロジェクトの作品。他に2つあります。

文化考証がキチンとなされたアイヌの物語を題材にしたアニメ。

貴重で秀逸だと思います。

http://www.facebook.com/l/DAQF4Ab5kAQExYKXgnkJi8zjfKNCPNgE6odK1WyifeZRztQ

/www.frpac.or.jp/animation/index.html

ご参考まで。
暑い日が続きますが、ご自愛ください。

長寿郷と徐福の里へ

土曜日, 6月 15th, 2013

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今日から、森下自然医学主催の森下会長率いる長寿郷調査団に加わり、

江蘇省南通市に行って参ります。

前回訪問した 如皋(ルーカオ)市の隣に接し、多くの長寿者を擁しています。

今までの辺境に在する長寿村ではなく、都会における画期的な調査でもあります。

連雲港 徐福

 

また後半は、上海や南通より少し北に位置する港町、連雲港を訪問します。

そこは、徐福の里でもあり、そこから日本に向けて2200年前に出航したのでした。

森下博士を迎えての政府の招待は、

日本徐福会名誉会長の羽田元総理に次ぐ大歓迎式典ということで、

中国国内の一級の徐福研究家が一同に介して研究交流会が開催されます。

日本からは、森下会長と私が発表との事で、驚いています。

知らされたのは、つい先日4,5日前のことでした。

でも、何とかなるでしょう。

楽しんで来たいと思います。

後日、旅のあれこれをお知らせいたします。

 

 

 

どうしてだろうと・・・・・

火曜日, 6月 4th, 2013

神戸の鳥本逸子さまから、

こんなpoemを送ってくださいました。

 

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どうしてだろうと

         まど・みちお

 

どうしてだろうと

おもうことがある

 

なんまんなんおくねん

こんなすきとおる

ひのひかりのなかに

いきてきて

こんなにすきとおる

くうきをすいつづけてきて

こんなにすきとおる

みずをのみつづけてきて

 

わたしたちは

そしてわたしたちの

することは

どうして

すきとおっては

こないのだろうと・・・・・・

 

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聖尼僧『アニ・チョイン・ドルマ』

金曜日, 5月 31st, 2013

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7,8年前に、ネパールで僧院を開いている若き尼僧のアニ・チョイン・ドルマさんの

平和活動とマントラの歌声に魅せられて、まほろばでもCDを取り寄せて販売したことがあった。

若くして世界を駆けての、その力強いメッセージ力と、堂々と渡り合う交渉力、

そして瞑想に裏打ちされた深い声は、まさに仏陀の思想哲学を代弁する仏弟子の風格を湛えている。

次代の世界の精神界を担う女傑ではなかろうか。

ぜひとも、日本での講演会と演奏会を催す機会を待ちたいところである。

 

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アニ・チョイン・ドルマ

来歴

1971年ネパールで生まれ、13歳でカトマンズ盆地の北の斜面のシバプウリ山にあるナギ寺院入った。瞑想マスターであるTulku Urgyen リンポチェに師事し、教育と宗教的な修行の指導を受けた。リンポチェは尼僧と修行僧を同等にみなしていたので、尼僧が勉強する機会を多く創りだしていた。 瞑想チャント(唱和)・儀式・儀礼について学んだ後、すぐに尼僧院のチャンティング・マスターの地位に昇格。その後、リンポチェのような利他的な生活を目指し、チャンティング・マスターの地位を辞職した。尼僧の仕事をもっと熟練させ、慈悲に満ちたものにしていくことと、リンポチェが描く未来像に自分の人生を捧げることが、最善の方法であると信じ、尼僧を高めていくことに従事しようと活動を始める。

現在は、世界各国をツアーで巡りマントラを歌いながら女性の教育・平等・仏法的考え方を広めるため、精力的に活動している。 トレイシー・チャップマンセリーヌ・ディオンティナ・ターナーなど彼女の活動を支援するアーティストも多く、ダライラマとの親交も深い。

2008年4月彼女の自叙伝がヨーロッパで発売された。

 

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この動画は、上海においてドルマさんと古琴の名手・成公亮氏との競演であり、驚かされた。

歴史的にも初めて見る古琴と梵声の一致に、瞠目したい。

 

 

「はじまりの記憶」杉本博司氏

金曜日, 5月 17th, 2013

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映画『降りてゆく生き方』のプロデューサーである弁護士の森田貴英さんとは、

「発酵」繋がりで、寺田さんを通じて親交を深めている。

宮嶋さんの本で、即「エリクサー」を求められたのだ。

先日、東京でのマイグルトのイベントでも再会し、話し込む中で、

彼の思想実践の源泉がおぼろげながら理解できたのは幸いだった。

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http://www.sugimoto-movie.com/

その話の中で、ある写真家が現像時に電流を走らせて作品を発表しているという。

帰札後まもなく、森田氏からその映画になったDVDが送られて来た。

この手の現代映像は、ほとんどが期待外れのものが多いので、

申し訳ないが期待していなかった。ところが、違った。

「はじまりの記憶」と題する杉本博司氏のドキュメント。

久しぶりに、古い知己と邂逅したというか、ピッタとした志向は得難かった。

 

 

 

「私の中では、最も古いものが、最も新しいものに変わるのだ」

30年ニューヨークで現代アートシーンを牽引した彼だが、

一方若き日に、古物商で食い繋いだという古き良き物への眼力が、かく言わしめている。

前衛と古典に揺れ動いた私自身を見るようで懐かしくも心ときめいた。

 

初の著作「苔むすまで」を読み始めると、そこに鴨長明の方丈庵のくだりが記されてあった。

先日「自然医学」の連載に、その方丈記について書いたばかりだったのでその共時性に驚いたのだ。

 

杉本博司 コケむす

 

直島・瀬戸内アートの楽園に「護国神社再建」の任が杉本氏に与えられた。

十方に玉砂利を敷き、24tものイワクラ(磐座)を運び、簡素な柱を立て、

質朴で矮小な本殿には、光学ガラスの階梯を渡し、それが地下洞に通じる。

そこは墳墓でもあった。

古代、古墳と社屋は一体であるとした彼のイマジネーションがそう設計させた。

著書で、場について、こう語らせている。

 

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Q:写真家だと思われているあなたが、

なぜ神社を建てることになったのですか。

A:写真家といっても水と空気、それと光を扱ってきました。

建築も似たようなものです。

Q:アプロプリエート・プロポーションとは、

日本語でどう訳したらよいのですか。

A:神はある特殊な場に宿ります。そのような場には、

独特の比率があります。

Q:それは建築的な比率のことですか。柱とか梁の。

A:比率とは場のたたずまいのことです。

Q:ではアプロプリエートは、適切という意味ですね。

A:空間が適切であるとき、日本語では

場をわきまえた と言います。

Q:すると、”場をわきまえた、たたずまい”となりますね。

A:そうです、凛とした空気のことです。

(写真と対話、「苔むすまで」より) 杉本博司 現な像

 

宮古島の神唄の世界への誘い

月曜日, 5月 13th, 2013

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