まほろばblog

Archive for the ‘醸造醗酵’ Category

絶品!糠漬け

金曜日, 5月 4th, 2012

糠漬けも絶品!!

その深みのある旨みには、もうビックリ!!

道内では、ニシンの糠漬けが有名ですが、あら与さんのに比べると、

その味わいの違いに、愕然としますね。

それは魚醤の「いしる」やイワシの糠汁の「さし汁」を混ぜるからでしょう。

このような伝統食文化を、北海道は真似る必要がありますね。

是非一度は、この糠漬け召し上がってください。

さすが、猛毒を恍惚たる名品に転換した石川県人の知恵を学ぶべきだと思いました。

「さば糠漬(丸)」        ¥840

「さば糠 フェレ 1枚(袋)」  ¥368

 

「さぱ ぬか漬」の召し上がり方  ㈱あら与 

「さぱ糠漬」は、さばの料理の仕方で、

一匹を背開き(腹開きは武士の切腹につながるので加賀の国では縁起悪いとされ、

背開きにしてあります)にして頭を付けたままのもの(丸といいます)と、

三枚に卸して身の状態で付けた物(フィレといいます)の二種類があります。

味は変わりませんが、お好みや料理方法でお選びいただければ良いと思います。

丸は頭が付いているので鍋に入れたり、頭の身も召し上がる方には必要なものです。

さば糠漬はさぱが新鮮なうちに塩をして1年間糠漬にした発酵食晶であり保存食です。

一度に召し上がる物ではありません。

 

食べ方は、丸は背割りしてありますので、頭に包丁を入れれば直ぐに二枚に卸せます。

骨の付いている方を骨だけ外せば三枚フィレになり、

骨の部分に付いている身は軽く焼いてつつくと取れるので

それもお茶漬けにしてもいいと思います。

フィレになった状態で皮を頭の方から剥ぎ、

好きな大きさ(召し上がる大きさ)切って

そのままお茶漬やお酒の肴にも最適です。

焼く場合は軽く灸る程度で、焼きすぎると塩辛くなります。

又フィレを2~3ケに切って酢(甘酢又はらっきょうの残った酢)に

2.3日浸けて召し上がっても美味しいです。

「へしこ寿司」にされる方は、フィレを一晩塩出しし、

甘酢に1日浸け、千切りをした生姜をいっしょにすし飯にのせ重しをかけ、

半日位したら出来上がりです。

「さば糠漬」はうすくスライスして召し上がるのが一番手早く、

さば糠漬の本来の味を楽しめる食べ方です。

オレンジ色に発酵した「さば糠漬」をどうぞお楽しみ下さい。

「へしこ さば粕漬」  ¥735     

    「醸(かも)し漬」

   醗酵、醸造のプロが漬けました!今までにない、複合醗酵漬物

           酵母と乳酸菌と酵素の力!

原材料:漬け粕(床)、原材料名「産地、詳細」

清酒搾り粕『国産」、糖蜜「北海道ビート」、醤油もろみ「長期熟成蔵出」

清酒用の酒米糠「国産」、本みりん搾り粕「国産」、いしる「能登門前産、鰯鯖」

             醗酵醸造された醸造食品

【酒粕・醤油もろみ・味醂粕・いしる】に酒米糠を加え、国産糖蜜で味を整え、

塩分を出来るだけ控え、食べやすく致しました。

食べ方: 漬け粕を軽く除いて、薄切りにするか、ほぐし、

そのままか、お茶漬けでお召し上がりください。

皮だけ、少し炙っても美味しいです。

「さば醸し漬け」  ¥725

 

「いわしぬか漬」の召し上がり方  ㈱あら与

いわし糠漬は、初夏に捕獲された「うるめいわし」を使用しております。

いわしの中では高扱な種類で身がしっかリしており、ピタミンも豊富で見直されている魚です。

あら与は、このいわしを塩をレた時にできる魚醤で、すぺての糠漬の「さし汁」としている為、

無くてはな’らいもので、毎年相当の数を漬け込んでおります。

鮮度の落ちやすいこのいわしを刺身で食ぺられるくらいの新しいものを糠漬にしております。

昔は各家庭庭で、いわし糠漬を作っていたくらいのポピュラーな気取らない漬け物です。

まずは、焼いた香りでご飯一謄、焦げた糠で一謄、身で一謄、残った骨にお湯をかけてお茶漬けで一謄」と、

家族でこのいわし榛漬一匹があれば、何日間は栄養バランスも取れて安上がリと、嬉しいお漬け物です。

お召し上がり方は、腹(白い方)の尾の方から頭に向かって、親指を入れて滑らせますと、

お腹が裂け、簡単に二枚卸が出来、骨を手で剥ぐと三枚御になリます。

焼くと時は灸る程度、焼きすぎると塩辛くなリます。

一匹を十人位で食ぺる感じで.小骨の気になる方は取り除き細かく切って暖かいご飯に乗せても良し、

お茶漬けにしても良し、ピザ・パスタのアンチョピ代わリに入れても良し、

三枚に御した身をミョウガやセロリと甘酢で和えてお酒の肴に、

又、酢(甘酢)に漬けて冷蔵庫に入れておけば、半年くらいは美味しく召し上がれます。

辛いといっても発酵食品ですので、血圧を上げる心配はありません。

玉川大学の八並先生の五年聞にわたる「あら与」の『いわし糠漬』の研究結果が出ております。

安心してお召し上がり下さい。

「いわし糠漬」(袋)   ¥368

「にしん糠漬(袋)」   ¥525

 にしんぬか漬の召し上がり方         あら与

北海道産の無油(自然に出てくる油だけ)の身欠きにしんの上物を糠漬にしております。

美川港(旧本吉港)は北前船の寄港地で大変栄えておりました。

その時に北海道から来る身欠きにしんを保存する目的で始められました。

北海道のにしん糠漬はにしん漬けにしてありますので、ここら辺の物とはずいぶん違います。

お召し上がり方は、炙ってあったかいごはんに欲しい分だけ乗せてます。

只、初めての召し上がる方の上がり方は辛く感じられますので、

おすすめは、にしんの糠を取り除き、ポキポキ(らっきょうを食べて残った酢でも美味しいです)

又は酢に浸けて2.3日置き(冷してもかまいません)、そのまま召し上ってください。

糠漬の旨さを残しながら辛さが食感も良く心地よい珍味を楽しめます。

ご飯も良し、酒の肴のも良し、どうぞお試し下さい。

 

 

「ふぐ卵巣糠漬け」の食べ方

木曜日, 5月 3rd, 2012

ふぐの子(卵巣)糠漬  あら与

作り時6月、出来上リ2~3年隻の8月頃~

【北前船の寄港地にのみ伝わる、猛毒の卵巣を珍味に変える伝統製法】

ぽってりと大きなごまふぐの卵巣を塩漬けして1年おき、さらに樽に漬けて、

ふた梅雨過ぎるのを待つ。

その間木樽の中で発酵しつづけ2年後に類い希なる珍味となる。

普通ふぐの卵巣は解体したらすぐに焼却処分にされる。

製品化することが出来るのは、全国でも石川県しかない。

製造しているのは石川県白山市美川、金沢の金石、

大野といった北前船の寄港地に限られている。

ふぐの毒はテトロドトキシンという猛毒で、とらふぐの成魚の肝臓ならざっと30人、

糠漬に使うごまふぐの卵巣でも、生で食べると5~6人は殺してしまうほどの毒がある。

そのふぐの卵巣を2年以上も塩、糠、糀に漬けて毒をぬいてしまう。

今は毒性検査も義務付けられているが、(予防医学協会で検査を受け10マウス以下で合格)

食べ頃は長年の経験から仕上がりの色と香りでわかる。

中毒例は皆無である。 

(食品衛生法の規定は、ふぐ卵巣加工品の毒性指数は

10マウス/100g以下は人体無害となっています)

当店の製品はこれ以下の5マウス/100g未溝です。 

6月に能登沖でとれたふぐにしか卵巣は入っていない。

そのふぐの卵巣を取り出し、30%の壇で撒き塩濱けして1年間貯蔵する。

その後、水で洗って、糠と少々の糀で木樽に本漬けし、ふた梅雨を待つ。

この間、花に水をやるように、鰯の塩漬け汁を絶えず漬け樽にさして、

空気中の悪玉の微生物を遠ざける。

2年半から3年で毒が消えることは経験で知っているが、

そのメカニズムはいまだに解明されていない。

塩の浸透圧で一部毒が流れ出て、

さらに樽に漬けることにより微生物の発酵作用でゆっくりと、

毒を分解するのだと言われている。

 

6月に能登沖で捕れたごまふぐの真子「卵巣」。

← (身と卵巣を分離)

美味しそうだが毒の塊。

体の3分の1もあるふぐの子が加工できるのは石川県だけ。

他県から持ち込めないので製造数は少ない。

 

ふぐの子粕漬は、糠漬けが仕上がった時点で一度ヌカを洗い落としてから

カスに3ヶ月ほど漬け込みます。味がまろやかになります。

 

 

「ふぐ子ぬか・粕漬」の召し上がり方 ㈱あら与

●       そのまま5㎜前後に輪切り又はお箸やスプーンで粒をほぐしてから、

           温かいごはんにのせて召し上がるのが一番の食べ方です。

●       おにぎりの具やご飯に混晋ておにぎりにして、海苔を巻いても美味しいです。

●       又ぬか漬は梅干しの梅肉と和えておにぎりやお茶漬け、

            わさびや三つ葉を添えてお茶漬けもなかなかのものです。

「ぬか漬・粕漬」は保存食として生まれた物なのでどうしても辛く感じられます。

「ぬか漬」はお酢(廿酢)・レモン汁・大根おろしなどの酸味の物とマッチします。

ちびちびお酒の肴にもいいと思います。

応用編として、アクセント的な味付けにピザのトヅビングやパスタの中にもお試し下さい。

2年以上心を込めてやさしく手をかけて出来上がった「ふぐ子ぬか漬」、

さらにその「ぬか漬」を約2~3ヶ月酒粕に漬け込んだ「ふぐ子粕漬」です。

どうぞこの江戸時代から伝承される加賀の味、

発酵食品のすぱらしさをどうぞご堪能下さいませ。

「ふぐ笹干・(平筋)糠・粕漬」の召し上がり方

 
ふぐ笹干は一匹のふぐを三枚に卸し、それを又斜めに削いで塩をし、
 

笹型(平たく小判型)に干した物で、ふぐ片筋よりも薄く柔らかく仕上げております。

そのふぐを糠漬は約一年、粕漬は約半年間漬け込んだ保存食であり、発酵食品です。

糠漬・粕漬どちらも焼かずに、糠又は粕を包丁か布巾で取り除き、

(どうしても洗われる時は、水気を紙ナプキン等で拭き取つて下さい)、

薄くスライス又は、手で裂いてお召し上がり下さい。

糠漬はお茶漬けにとっても美味しいです。

糠漬が辛ぐ感じ.られる時は、お酢(廿酢)・レモン汁をかけてお召し上がり下さい。

糠漬、粕漬どちらもお酒のおつまみに合います。

粕漬はお茶請けにされる方もいらっしやいます。

あら与の糠漬はすべていわしを塩をした時にできる

自家製の魚醤で毎日管理しながら熟成致しました。

このいわしから採れる旨みは血圧の上昇を抑制する効果がある事は、

玉川大学の八並先生の五年間の研究で実証されておりますので、

安心してお召し上がり下さい。

醗酵の極み!猛毒のふぐ卵巣が・・・・・

水曜日, 5月 2nd, 2012

『醗酵仮面』こと小泉武夫農大名誉教授の講演は、

これまで相当数拝聴してきたが、事あるごとに話題を提供する

端緒というか結論というか、兎にも角にも、最大級に絶賛するのが、

「ふぐの卵巣糠漬け」で、これは醗酵史上、最大の出来事であり、奇跡なのだと。

その大本殿、石川県の『あら与』さんの荒木敏明社長と電話で話が弾み、

その商品、ふぐの卵巣を送って頂いた。

怖いもの見たさとはこの事か。

手に取っては見たものの、きっと塩辛いだけのもので、

期待外れに終わるであろうと、恐る恐る口に運んだ。

ところが、どっこい!『これは!うまいぞ!!行けるぞ!!!』と唸る。

卒倒しそうなくらい、う・ま・か・っ・た!!!!!!!!!

これには、言葉は要らぬ。

これは、仕入れるより他、手はないとばかりに仕入れた次第。

以下、小泉博士の解説から、やんわりと導入。

しばし、文言で悶絶あれ。

毒抜きとアク抜き    小泉武夫著 『発酵」から

  フグ卵巣の毒抜き

まず日本にある世にも不思議な発酵、フグ卵巣の「毒抜き」から述べよう。

石川県金沢市周辺の美川・大野・金石地区や、能登地方でつくられている

伝統的発酵食品に「フグ卵巣の糠漬け」がある。

有毒な原料を用いる点できわめて特異であり、その有毒物質を微生物によつて無毒化し、

食品にするという点で奇跡的である。

この地区は明治初期よりフグの糠漬け製造が盛んで、

マフグ、ゴマフグ、サバフグといつた猛毒フグがその原料となってきた。

毒のない肉味を糠漬けするのならわかるが、

ここでは猛毒を持つ卵巣を糠漬けにしてしまうのだからまさに驚嘆に値する。

フグの卵程は、猛毒テトロドトキシンがあるのは周知の通りで、

大型のトラフグの卵巣一個でおよそ20人を致死させるというから猛烈なものである。

ところがこれを醗酵によって解毒し、食べてしまうという発想は世界に他例はなく、

生活の知恵から生まれたものとはいえ強烈である。

まさに漬物王国日本ならではの発想と知恵から生まれた発酵食品である。

その製造法はまず、卵巣を30%以上の塩で塩漬けし、そのまま半年から一年間保存する。

塩漬け後、2~3ヵ月で塩を替えて漬け直すこともある。

一年ほどすぎてから卵巣を取り出し糠に漬け込むが、この際、

少量の麹とイワシなどの塩蔵汁を加える。

こうして重石をして二年間以上発酵、熟成させ、このまま糠漬けとして、

あるいはさらに酒粕に一カ月ほど粕漬けとして出荷する。

一般の魚の糠漬けに比べて使用塩量が多く、発酵期間も数年かけるが、

これは昔から「毒を消しすため」と伝え継がれてきたためであるという。

漬け込む前にあった猛毒は、製品からは全く消えてしまい、

これを食べての食中毒例は皆無であるばかりでなく、

今日では金沢市の名物土産となって売られている。

この毒抜きのメカニズムは、まず塩漬けの期間で毒の多くが卵巣外に流出し、

次に糠漬げの期間で、残留した毒が乳酸菌や酵母を中心とした発酵微生物の作用を受けて分解され、

解毒されるものであることがわかった。

大根やきゅうり、ナスなどを含めて、発酵中の糠みそにはその1グラム

(大体親指のツメほどの量)中に数億個の微生物が活発に生活しているのである。

彼らにかかつたら、あたって恐いフグでも弾を抜かれた鉄砲のようなものになってしまう。

『ふぐの子 ぬか漬』    ¥840(税込)   

『ふぐの子 かす漬』  ¥1,050(税込)

『笹干しふぐ糠漬け』    ¥630(税込)

『ふぐかけ Fー1醤油』    ¥840(税込)

『ふぐの子 醸(かも)し漬け』    ¥788(税込)

アグネス通信「醗酵について」

水曜日, 5月 2nd, 2012

宮下社長へ

ご無沙汰してます。アグネスです。

すっかり春らしくなりましたね。

お元気ですか?

毎日の日々の季節の変化が楽しい季節です。

あやの里にも、はっとする白さで水芭蕉がたくさん咲いています。

ブログ、時々ですが、のぞかせていただいています。

興味ある記事がいっぱい。寺田さんがお亡くなりになられたのは、ショックでした。。

エリクサー水で仕込んだ酵母、確かに違います。。

昔、仕込んだ時は、やきあがりの表面生地が結晶のようにきれいになって感動したの覚えてます。

今も、ぶどう酵母を前に汲んで残っていたエリクサー水で起こしてますよー。。

今日焼いてみましたー。

やはり、うれしいですねー。 

 私も発酵食の研究の毎日というか、日々発酵!って感じーー。

 さてさて、今回メールしたのは、アメリカのブルーミントン州でも

チームやんじーの後方支援のみなさんがおられるのですが、

来る5月17日に向こうにいる日本人のママさんチームが、

風呂敷ワークショップやお弁当ワークショップなどでチャリティイベントを開催してくださります。

その時にブルーミントンの人に向けた文章をメールしてほしい。ということで、文章を書きました。

その文章を書いているうち、ブルーミントンの方だけでなく、

読んでほしいなということでお知らせしました。

長文なのですが、1年を振り返って、感じたこととこれからの展望についてを書きました。

HPに掲載しましたので目を通していただければと思います。 

http://mouth-mountain.greenwebs.net/archives/4468 

最近、あやの森あやの里物語も、災害救援ネットワーク北海道のHPに掲載しています。

あやの里あやのもりの様子や、どんな天変地異があっても、

ゆるぎない心を持つこと、そういう暮らしの日々のヒントです。

http://mouth-mountain.greenwebs.net/ 

あっ、そうそう。もし情報あればお知らせください。

あやの森の母屋の建物を作るのに、いらない梁や柱、廃材など探しています。

出来れば十勝管内が取りにいきやすいから十勝管内でよびかけているのですが、

情報があまりなくって。 

今、やんじーは、札幌の友人の方が事務所立ち退きで、解体するので、要る窓枠や建具とかを、

トラックやらで往復して取りにいってます。梁と柱はちょっと使えないようで。 

もし、何か情報あれば教えてください。 

今日焼けたパン写真おくります。

また南三陸にもいくので、続けては焼けないけど、少しずつ復帰していくとします。

また、おいしいの焼けたらもっていきますねー。 

エリクサーで、ブドウ酵母仕込み ごまぱん

              ぶどうくるみぱん

              行者にんにくぱん

白樺樹液と松葉の酵母    キハダぱん。 

「5月のうさと展」も、よろしくお願いします。

たのしみーー。 

ついつい長くなりました。最後まで読んでくださりありがとうございます。

アグネス

ウエダ家のcobo

金曜日, 4月 27th, 2012

寺田さんの葬儀場の控え室で休んでいた所、向こうから見知らぬ方から声をかけられた。

初対面、あのcobo株式会社、酵母研究一家の植田夏雄さん親子であった。

http://cobo-net.com/

開口一番、エリクサー水の威力を矢継ぎ早に話され、こちらが目を丸くしてしまいました。

発酵がとにかく早く、しかもきめ細かく雑にならず。

そのステージごとに、最上の質を醸すなどなど・・・・・

そして、初めてフリーズドライ化に成功して、9月頃には販売されるとか。

片山さんにご紹介を受けたのが、1月。

早くも酵母の製品化になるなど、ビックリ!

全くの素人から始め、何の予備知識も先入観もないところから微生物の世界に入られたとか。

そこが、私ととても似ていて共感を覚えました。

息子さんも、とても研究熱心で、週4,5日は酵母の講演で、全国各地から集まるとか。

寺田さんと志を同じくする方々が多く現れ、多方面で活躍されているのですね。

嬉しく思います。

きっと、寺田さんも喜んで、いっぱい手を貸して下さるに違いありません。

植田さんのcoboのおはなし、これから詳しく知らされると思いますので、ご期待を。

啓佐さん、今もなお・・・・・・

水曜日, 4月 25th, 2012

寺田本家、啓佐さんの葬儀から帰って参りました。

同じ神崎町の永興寺で、しめやかに執り行われましたが、

小雨の中、全国から彼を慕う多くの方々が参列されました。

奥様の雅代さんのやせ細った体躯が、痛々しくお慰めする言葉にもなりませんでした。

祭壇に飾られた啓佐さんの写真は、Vサインのとても優しいまなじりでユーモアを湛え、

とても亡くなったとは思えないものでした。

焼香机に飾られてあった生前の写真を、雅代さんの許可で撮らせて頂きましたが、

彼の剽軽な明るく朗らかな表情が懐かしく、居ないことがとても不思議に思えました。

これも不謹慎ながら、彼の素晴らしい何とも言えない風格の漂う肖像画を囲んで、

ご家族の写真を撮らせて頂きました。

みなさん、どこまでも明るく清らかな聖家族であることに、感動してしまいました。

悲しみのどん底にいらっしゃるのに、微笑みを持って対せらるご様子に、

一層悲しみが深まります。

しかし、この写真で、私たちが癒されてしまいました。

  

啓佐さんが、天上で、いやすぐそこで、

「何を泣いているの、僕はここにいるよ!いないない、バーー」

とおどけているような気がします。

変なおじさんやバカ殿の仮装をして、みんなを驚かせるのが大好きでした。

「今度、みんなをビックリさせることをしたいね」と、何時も言っていました。

きっと、お蔵の微生物たちも、そんな彼が大好きで、楽しく働いて、五人娘を醸したのだ思います。

啓佐さんの遺した心の微生物は、みんなの心の中に移って繁殖し、今もなお増殖し続けています。

きっときっと、日本中に「啓佐菌」で満ち溢れるに違いありません。

その時こそ、彼の『発酵道』が完成されるのでしょう。

寺田本家は、これから寂しくなるどころか、ますます賑やかに、華やかになることでしょう。

それは、何時も輪の中心に啓佐さんが生きているからです。

                                 周平 拝

さる4月18日、寺田本家23代目当主・寺田啓佐儀、安らかに永眠いたしました。
これまで大変お世話になった皆様にもきちんとご挨拶しないままに他界してしまった義父に代わりまして改めて御礼を申し上げます。
 自分の思うがままに生き、好きなことを言っているのに、いろんなところで社長社長と皆様に持ちあげていただき、いつの間にか輪の中心になっている、父はそんな人でした。
皆様を愛して皆様に愛された人でした。「自分らしく・心地よく・仲良く」生きることが微生物の有るがままの姿であり、自然に寄りそうとはまさにそう生きることだよ」と常々申しておりました。
目に見えない微生物に生き方を学んだ父はまさに微生物のような生き方を体現していたんだなと思い起こされます。父はいろんなところにたくさんの種を蒔いて旅立っていきました。その種を育くみ、発酵させ続けていくのが残された私たちの役割であり、「発酵して幸せに暮らすお手伝いがしたい」と申しておりました父が残してくれた使命だと考えております。
 改めて生前に父がいただいた皆様の温かいお心遣いに心より御礼申し上げます。
皆様のお役に立つ寺田本家として家族・蔵人一同精進してまいります。今後も変わらぬご支援を賜れば幸いでございます。ともに発酵してまいりましょう。ありがとうございます。
                           寺田本家24代目当主  寺田

寺田さん逝く

木曜日, 4月 19th, 2012

昨朝、宮嶋さんから「寺田さんが亡くなられた」との訃報を頂いた。

「えっ、まさか!」信じ難い急報に、全国の知人に確かめたが、誰も知ってはいなかった。

だが、夕刻、寺田さんの近所の方から真相を伝えられた。

そして、22日通夜の日取りを聞かされ、初めて死の事実なるを悟った。

思えば、二人して講演するはずだった31日の前夜、電話した時、入院するとの決断された時だった。

3月のこうさきのお祭りに風邪を引いてこじらせたらしい。

ここ何年かの寺田さんの働きぶりは、発酵ブームと相まって、本人の意思では

止められないほどの勢いが加わって、無理に無理を重ねられたのだろう。

笑顔をいつも絶やさずにおられたが、体力的には限界を遥かに超えていたに違いない。

うれしきも、たのしきも、周りにはそうであっても、気を配りながらの人への思いやりは、

やはり、体力を蝕むほど、過労に過労が追い討ちをかけた。

発酵というゆったりとした時間の推移を見守る蔵元主人の勤めは、

ただじっと毎日、樽のそばを通りすがれば、良いものだったはずだ。

そうはのんびりさせてくれなかった世間の発酵ブームの火付け役として、

東奔西走する日々を悔やまれてならない。

(最後の姿となったお祭りでの「バカ殿」に扮した寺田さん。彼らしい優しさと笑いに、

悲しみが伝わる。上記三点の写真は、いずれも国際自然医学社の山司記者の撮影)

今朝の道新に、「老少不定」「みな同じ年」と仙厓さんが云ったとのこと。

あの震災で、老若男女皆歳を違えて、あの世に旅立った。

寺田さんには、まだまだ働いて貰わねばならない歳で、

そんな意味では、みな同じ歳の感を否めない。

燎原の火のごとく、今「国菌」なる麹ブームで、

日本が変わる良き前兆と思っている。

日本は、微生物から変わる。

小さき世界から革命が起こる。

そんな小さき世界に目を向けてくれた寺田さんの功績は、

後代、語り継がれるであろう。

天上にて、日本をみそなわされて戴きますようご冥福と、

寺田本家の益々の繁栄を祈りたいと思います。

パンの仕込み水に

土曜日, 4月 14th, 2012

「醗酵と醸造の片山」さんから、「植田家のcobo(酵母)」の不思議な話を聞いたのは、

1月雪深い中標津の興農ファームでのフォーラムであった。

http://cobo-net.com/

温泉の湯船に浸かりながら、スッカリ湯効に当てられほど、長く聴き入った。

兎に角、今までの常識では考えられない醗酵をするとかで、興味をそそられた。

そこで、片山さんが是非エリクサー水でパンの醗酵を試してみたいというので、

水を送ることになった。

それから、ややしばらくして、例のTHDの講演会後に、片山さんから結果報告を受けた。

それによると、従来と醗酵が全然違うので、エリクサーの機械を送って欲しいと・・・。

確かに、植田さんのHP上には、すでにエリクサー水と書かれてあった。

吾ながら、そんなもんかなー、と呑気にしていたが、他の方も同じことを語っておられた。

http://geckocafe.blog101.fc2.com/blog-entry-582.html

そうこうしている内に、「なごみしお麹」が秋田の石孫さんから送られて来た。

七五三塩が入っているのため、イオウ臭に多少の不安があったが、チョイと舐めてみてビックリ!

今までの塩麹は何だったのだろう、と思えるほど、全く違った味わいに自分ながら驚いてしまった。

その味わいの深さは隔絶していた。

そこで、その感動を石孫社長にお伝えしようとお電話したところ、

「それは、水ではないでしょうか」とお答えになった。

「えっ!」と思ったのだが、予想外に醗酵の速さに驚かれたという。

一日も早い製品化をと、急いでいたので大変好都合だったらしい。

表面張力が低く、極めて浸透力が高いので、米の内部に速やかに入り込んで

醗酵を促すのだろう、と思う。

今までも、栗駒・鳥海山の天然伏流水を使っていたのだが、

さらに磨きをかけるのだろう。

講演会でも寺田優さんが、エリクサーに替えてから、

全てのお酒が、ブレが無く、大変安定的になった、と語られていた。

同じことなのだろう。

同様のことを「へうげ味噌」の羽場麹店さんも、水の違いと指摘されておられたから、

きっと、同じような醗酵運動、化学変化を起しているに違いない。

醗酵ブームの今、エリクサーがますます貢献してくれると嬉しい。

今後、このメカニズムをさらに、追及して行ければと願う。

「なごみしお麹」オリジナル塩麹販売!!

水曜日, 4月 4th, 2012

真夜中の火の番兵

土曜日, 3月 10th, 2012

ここ数年、業務用やリハビッシュ用などで、エリクサーのセラミックを焼く頻度が増えた。

焼成が始まると、夜中に2,3回起きて、炉の具合を見て、火を入れたり、止めたりする。

早朝、市場にも行かねばならぬので、その1週間は、体がしんどく、朦朧としている。

特に、還暦を過ぎての焼成は身に応えて、回復するのに長引く。

去年辺りから、上の息子が見真似で手伝うようになり、徹夜で火の番をする。

夜中、家内が何度も起されて0-1テストをするので、彼女も大変だ。

そこで、私は急に楽になって、高根のイビキである。

ラクチン、ラクチン、とばかり、最近は怠けている。

これ以上に、大変なのが、昨年暮れに伺った石孫本店さん。

炭で暖をとる昔ながらの室で、その温度具合を見ては、麹板を上に下にと取り替える。

それをやるのは、社員を帰らせた後の、裕子社長とお嬢さんの二人の仕事だ。

これは何週間も続くので、相当しんどいはずだ。

その記録帳を見せて頂いた時、焼成小屋の温度や時間管理と同じなんだな、と妙に親近感を持った。

今は、みなコンピューター管理で、自ら起きて麹を管理する所なんかは少ない。

でも石孫さんは、頑として蔵を近代化にしない。

手仕事、手作りを貫く。

まほろばの生産者は、みなこんな哲学を持って生き抜いて来た。

五体の感性を大事にして、これからも小さく少なく生きて行こうと思う。