過日、まほろばにピアニストのウォンさんご夫妻とご一緒に来店されたのが、
十勝在住の吉野大地さんだった。
その時初対面で、何をされる方なのか、全く知らされていなかった。
ウォンさんとコラボでCDを出され、ガイアシンフォニーのエンディングテーマを唄われたとか。
(左から2番目が吉野さん)
その後、ご紹介して下さった緒方紀子さんから大地さんのご紹介とCDが届いたのだ。
それを聴いて、その歌声の裏にある魂の響きに、圧倒されるほど驚愕したのだった。
それは、多分にインドのバジャン(讃美歌)に私も、
ある種の懐かしさ、「霊の郷愁」を感じさせる深さだったからに違いない。
その後、どういう訳か、店内のバック音楽が、いつも大地さんの歌声が鳴り続けた。
それは事務所の女性陣が皆魅せられて、いつも何度も繰り返しかけるからだった。
ある日、フト気付くと、カフェ・ソフテリアで、昼時になると必ずと言っていいほど、
珈琲とパンを注文して、しばらく休んでいらっしゃる女性がいた。
その方は、私の自宅近くの小柴さんだった。
来る日も、来る日も、じっと窓の外を眺めながら静かにされている。
それで、ようやく気付いたことがあった。
それはその際、必ず大地さんの音楽が店内に流れていたことだった。
何故、毎日いらっしゃるのか、その理由をお尋ねした。
すると、「この音楽で、私は癒されているの」と語り始めた。
聞くと、昨年夏、12時間にわたる大手術を行い、2日間人事不省で昏睡状態だったという。
その間、何があったか、その消息はつまびらかでないが、
人生観を大転換する何かが起こった。
その後、まほろばに通い、大地さんのCDを聴くようになってから、
「生きている歓び、生かされている尊さ」を、魂の奥底より感じられるようになったという。
それで、知人にこのCDを贈り、自分も厭かず、聞き続けた。
すると、体調がどんどん良くなって見違えるように元気になられたのだ。
この日、札幌の2箇所で、大地さんのコンサートがあり、その合間をぬって、
まほろばへボランティアということで、特別出演して下さったのだ。
唄う環境は全く整えられてなく、マイクもなし、
ゆかりちゃんの電子ピアノを借りてのお粗末な舞台ながら、
その生声にみな魅せられ感動してしまった。
カウンターテナーは、女性声部のソプラノやアルトなどを男性が歌うのだが、
吉野さんのハイトーンは、「オーロラボイス」といわれる特殊な声質なのだ。
コンサートで聴いた、数々の曲は、みな心を洗い清め、清浄な世界に誘うものだ。
最後の『とびら』の曲などは、次代を開くかのような霊感あふれる旋律で感極まった。
中ほどで聴いたバジャンの「シュリ・クリシュナ・・・・・・」の朗詠は、
紛れもない神を讃える内容で、その古典音楽の真髄に触れた思いだった。
まるで本場インドの聖廟で聴くかのような昇天する高揚感であった。
そして、彼の存在が、国内外でもっともっと知れ渡る日も近かろうと感じたのだ。
先頃、上村松園女史のことを書いたが、その志は、
『彩管報国』「絵筆を以て、人を救う」であった。
これと同じく、大地さんの歌声を以て、人を救うということは、大それたことではない。
党利党略の政治では世は救えない。
心の光明でしか人は救えないのだろう。
きっとそのような命を受けて生れてこられた、稀有の方だと信じる。
http://www.turiya-music.com/ (オフィシャルサイト)
「聖なる空間」:¥2.950
銀河の歌声(オーロラ・ヴォイス)吉野大地の待望のアルバム第二弾。
アメージンググレース、アヴェマリア、シュリクリシュナ、即興など、珠玉の全10曲収録。
Sacred Space いつもそこにつながっていたい …
Sacred Space 自分の中に 生まれる前から ずっとある場所 …
〜ライナーノーツより〜
「バジャン 印度讃美歌集」¥2.700
インドでは神様に捧げられた歌をバジャンと言います。
初めて聞いたときから、バジャンは私にとっては特別なものでした。
その歌の持つ神聖なエネルギーに惹かれ、バジャンに出会ってから約10年バジャンを歌ってきました。
このCDはそんなバジャンを吉野大地の歌でお届けします。
(・・・・すみません。・・・・
動画の中で、寄付金箱のお金が気になられる方がいらっしゃるかもしれません。
それは、「東日本大震災支援」と「興農ファーム再建」に対するものです。
改めてこの場を借りて、感謝申し上げます。ありがとうございました。 )