コロナと医療チームと援農
金曜日, 5月 29th, 2020
医療従事者に『ありがとう!!!』のエールを・・・・・・。
連日、このキャンペーンが、TVで放映されています。
自粛解除の宣言が為されたばかり、しかし完全終息まで先が見えません。
第二波、第三波の予測もあります。
医療崩壊が叫ばれる中、病院の中は戦闘状態で、どんなにか緊張を強いられ、
疲労も極限にまで達しながら、なおも従事しなければならない、
終わりなき治療に携わる方々には、
ただただ敬服と感謝の念を抱かざるを得ません。
皆様のため、私たちのために、本当にありがとうございます。
そしてお疲れ様です。心より労い申し上げます。
そんな中、まほろば自然農園も、一日の休みなく営農の毎日です。
20日(水)に、集まって頂いた方々が、不思議に医療スタッフのみの皆さんでした。
看護師だった鈴木恵子さん、鹿野和美さん、畔川美千子さんの三人。
そして、理学療法士の阿部哲也さん。
(只今、コロナ対策で、4人限定のみで援農を募集しています、あしからず)
一日にして、ゴボウの種蒔き、トウキビ苗の移植、南瓜の定植、平豆の定植、
キャベツ菜花・MIX菜花の収穫、イチゴの除草、ランナー処理。
これを一日にして、やってくださいました。
これには、心底驚きました。
100mもある苗床を、初めての農作業にも拘らず、穴あけ作業など、
一言のアドバイスで、すべてやり熟(こな)す勘の良さの阿部さん。
お一人で、コツコツと定植する、その手際の良さ、
と丁寧な仕上がりが見事な鈴木さん。
訪問看護の所長さんを長年勤め上げられました。
10㎝間隔の2列、100mもの距離を二人で、
午前中にごぼうのタネを撒き終わった鹿野さんと畔川さん。
(今回は、真空播種の機械撒きでなく、確実に手撒きで試みました)
皆さん素人に関わらず、ソツのない仕事ぶりや、集中力、完成度の高さには、
文句のつけようがないほどの玄人とも言えます。
最初、それは何処から来るのだろうと、不思議でした。
そこで気が付いたのは、この新型コロナウイルス対策で、
注目され、絶賛される医療従事者の不眠不休の働きぶり。
これは誰彼という事ではなく、誰しも病院内で患者さんに向き合う姿勢です。
つまり、生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされている彼らの必死に生き抜く姿。
その一途さがなければ、救援の現場に立った者でなければ、
見えてこない仕事への向き方を、むしろ私たちが畑で学んだのです。
その心構え、身構えが、我々と一線を画すのは、
イノチを預っているという厳しさでしょう。
人のイノチも、植物のイノチも同様であるハズ。
人を助けたいという気持ちも、植物を活かしたいという気持ちも同じ。
そういう意味では、いや本質的な意味で、プロなのです。
プロ農家の意識も、プロ医療家の意識もレベルも寸分も変わりない。
だから、すぐ出来る。
すぐ応用できる。
社会で、真剣に生きた人は、どの世界に行っても生き切れる。
この社会を構成する原理は、どこでも通用する。
そんな意味では、援農の皆様は、みなさんプロ跣(はだし)です。
いわば、素人集団でも、即日にして玄人集団となります。
正にまほろば自然農園は、多角的、総合的、プロ農家であることを誇りたい。