「レモンマートル」のパークヒルさん
日曜日, 4月 8th, 2012「タロッコ」という新種の柑橘柑が入荷した。二度目である。
先に愛媛の福岡自然農園の物が初出荷された。
丁度、福岡先生がお亡くなりになる半年前にお伺いした時に、
お孫さんの大樹君が急斜面と格闘しながら、このタロッコを移植していた。
その頃、温暖化のせいか、夏の暑さが厳しく、全国的にも柑橘類の被害が凄かった。
九州では、焼けが広がり、正品率が急激に下がり、農家を直撃したのだ。
その良い例が米で、一等米が激減して、タイ米などの長粒米に移行せねば、という話しが盛り上った。
そんなことで、イタリア特産のタロッコ、別名ブラッドオレンジが日本でも栽培されるようになった。
生ジュースで、このブラッドオレンジは店の定番になっているが、実に濃厚で旨い。
シチリア地方の灼熱の太陽の精が、ギッチリ詰まって、この抗酸化力は溢れるばかりだ。
10年もすれば、ネーブルのように日本化することは間違いない。
野菜は、元から日本の原種ではなく、ほとんどが外国産が国産化した。
大根も、じゃが芋、トマト、キャベツ、白菜・・・・・・・すべてと言ってよい。
長い年月をかけて、日本の風土に合った特性の日本らしい野菜に変化進化していった。
それは日本人、そのものでもあった。
日本は単一民族と言われていたが、逆にこれほど多民族国家はいないのではなかろうか、
というほど、何千年もかけて多くの異民族が流入しながら単一化していった。
レモンマートルを日本で販売している札幌在住のクレイグ・パークヒルさんは、
そんな意味でも、既に日本人らしい日本人で、
その謙虚さや心の床しさは、我々日本人が失った古き良きものが、
彼の中に息づいていて、感銘を受ける。
彼から何世か後になると、きっと全てが馴染んで、
洗練された日本人が生れるのであろう。
(通訳は、大井わこちゃんです。名訳でしょ。)