伝統の木樽仕込み「無添加イカの塩辛」
木曜日, 12月 15th, 2011近海産、塩・砂糖のみで発酵
函館のカネサクさん(大出年子社長)は、大正2年の創業以来、
函館近海のスルメイカを秋田スギの木樽で
じっくり熟成させる古来の製法で塩辛を作り続けている。
その伝統の味を守りながら、塩と砂糖だけで漬け込む無添加の塩辛を製品化。
構想から20年以上、試作5年を経て、完成させた塩辛の原点。
保存料、増粘多糖類、PH調整剤、香辛料は未使用。
木樽は水分の除去、ガスの発散など発酵に好環境を生む半面、
菌・カビが存在しやすく「製造は菌・カビとの戦い」。
塩分濃度が高ければ、菌・カビにも強くなるが、従来より低い6%台。
製造期間中は日々、突き棒で底を返す作業を繰り返し、
塩辛の発酵状態を管理する技術と確実な手順の実行が不可欠。
「木樽の長所だけを活用し、大量に同じものをつくる方法を見出すのに5年程、
試行錯誤した」と話す松田康嗣工場長。