「松下幸之助翁の製品開発信条」
土曜日, 12月 24th, 2011連載「日本を創った男たち」より
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大正12(1923)年松下電器は大きな飛躍を遂げる。
それが従来の製品の十倍の耐久時間を持つ
「砲弾型電池式自転車ランプ」の開発であった。
彼が他の経営者と違っていたのは、
売れそうでも売り急がず、
慎重に商品改良を繰り返したことだ。
商売は儲けることが大事なのではない。
儲け続けることが大事なのだ。
幸之助の製品に対する考え方のよくわかるのが、
昭和17年10月30日、社主達示として出された
「製品劣化に関する注意」の冒頭の一節である。
<製品には親切味、情味、奥床しさ、ゆとり の
多分に含まれたるものを製出し、
需要者に喜ばれることを根本的の信念とすること>
製品の条件として、“親切味、情味、奥床しさ、ゆとり”を
挙げるメーカーなど聞いたことがない。
だが、こうした点にこそ、松下電器が消費者の心に届く製品を
つくり続けてきた秘密がある気がしてならない。
Posted by mahoroba,
in 人生論
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