まほろばblog

Archive for 2月 6th, 2012

「エッセンチア」世界デビューin NewYork

月曜日, 2月 6th, 2012

「エッセンチア」の篠原代表が、先日ニューヨークで開かれた

香水ショーで世界デビューを果たしました。

東洋の香り、日本の神秘が大人気で、

帰国後、既に十ヶ国からオファーがあったそうです。

柚子や檜など、欧米にはない香りは、きっと新しい香水の世界を切り開く

東洋の使者として映ったのでしょう。

次に、彼からの報告を聞きましょう。

エッセンチアの篠原康幸です。

1月30、31日とニューヨーク・マンハッタンで香水のショーケースが開催されました。

このショーケースは「ELEMENTS  SHOWCASE」と呼ばれ、

http://elements-showcase.com/

NYの香水ショーの中ではもっとも品格の高いものとして知られ、

ファッション誌や香水専門誌、バイヤー、香料会社など

約3000人の来場者がこの2日間で集まり会場を賑わさせました。

入場するには事前のエントリーが必要で、一見さんお断りのショーケースです。

今回、このショーのためにヨーロッパやアメリカなどから約60社が集まり、

それぞれのブースで雑誌の取材やバイヤーさんとの取り引きが活発に行われていました。
ただの香りにこんなに多くの人々が世界中から集まり、

真剣に討論会や取材が行なわれていた事には、

海外での香りに対する意識の高さに驚かされました。

ニューヨークは世界中のさまざまな人種が集まる場所で、

最先端の情報を収集、発信するには最適な場所と言われています。

地元の人に聞くと、ここ5年くらい前からオーガニックや自然のものに人々の関心がうつり、

一般のスーパーなどでもこれらのものを置くようになってきたと言っておりました。

安全で美味しいレストランの前には行列ができ、

美味しいものを食べるなら1-2時間くらいでも平気で待つようになったようです。

アメリカではファーストフードで知られるように、以前は食事をするのに待つという習慣はなかったそうです。

また、アメリカ人やヨーロッパの人達は日本文化や日本製品に対して憧れと信頼を持っており、

多くの人に柚子や紫蘇、檜の香料や日本文化について聞かれました。

今回のニューヨークでは「日本」と言うブランドへの信頼と日本文化への関心の高さに驚かされました。

以下のサイトでも香水を紹介していただきました。

www.cafleurebon.com/

 

http://www.cafleurebon.com/new-fragrance-review-di-ser-kaze-japanese-elements-at-elements-showcase/#comments

Another house that attracted a great deal of attention was DI SER, a Japanese perfume house founded by Yasuyuki Shinohara, who is also the perfumer.  DI SER offers three collections based on the Elements, Goddesses and Japanese Wood.  All scents in the line are composed of natural fragrance ingredients in plant-based alcohol and water.  

DI SER also represents the growing consumer interest in natural perfumery, which was well-represented at this Elements Showcase

「誰しもが自分の中のエベレストを登っている」

月曜日, 2月 6th, 2012

      
       
   栗城 史多 (登山家)

             『致知』2012年3月号
              特集「常に前進」より
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マッキンリーを登頂してからは、
とにかく無我夢中で世界の最高峰を登り続けました。

ただ、その中で感じたのは、
登山がいかに孤独な世界であるかということでした。

頂に立った時の感動や山で得た学びを、
帰国後友人に伝えようとしても、
まったく理解してもらえなかったんです。

だからよく登山は観客なきスポーツとか
非生産的行為といわれるんですが、
やっぱりこの感動を多くの人と共有したい。

どうにか伝えられる方法はないかなと思っていた時に、
偶然、あるテレビ局から
「インターネットの動画配信をやりませんか」
というお話をいただいたんです。

2007年、世界第6位の高峰、
ヒマラヤのチョ・オユーを登る時でした。
ただ、一つ問題があって、番組のタイトルが
「ニートのアルピニスト 初めてのヒマラヤ」
という名前だったんです(笑)。

それで、日本全国のニートや引きこもりの方から
たくさんメッセージをいただきました。

「おまえには登れない」とか、中には
「死んじゃえ」とかですね。
そういう悪いメッセージばかり。

それでも1か月以上かけて登っていきました。
しかし、頂上付近で天気が悪くなってガスがかかってしまい、
断念せざるを得なかったんです。

それで一回、5,300メートル地点にある
ベースキャンプまで下りていきました。

するとまた、誹謗中傷の嵐です。
「ああ、やっぱりダメだった」
「夢って叶わないんですね」と。

いったん8,000メートルまで行くと、
もの凄く体が衰弱するんです。
酸素が3分の1なので、気圧も3分の1になり、
体の水分がどんどん外に抜けてしまう。

そのため脂肪だけでなく筋肉まで落ちて、
全然力が入らなくなるんです。

ただ、このまま終わるのはどうしても悔しかった。
私は3日だけ休養を取り、再アタックしました。

そして、5日間かけて頂上につくことができたんです。

すると、それを見ていた人たちの言葉が
180度変わりました。

それもただ、「栗城は凄い」とかではなく、
「僕も本当は夢があって、諦めていたけど、
  もう一回やろうと思いました」とか
「私も何か始めようと思いました」と。

で、その時に思ったんです。

「ああ、自分だけが山に登っているんじゃない。
 皆それぞれ、見えない山を登っているんだな」
 
 
って。

講演会をしていても、
「この間の試験受かりました」
「夢叶えました」と、
私のところに報告に来てくれる人が多いんです。

先日も、41歳でようやく教員試験に受かって
先生になれたという方が報告にきてくださったりしました。

その人にとっては教員試験が見えない山であり、
エベレストです。

そして、誰しもが自分の中のエベレストを登っているわけです。
勿論、中には挫折してしまった人もいるでしょうが、
私はそういう人たちと夢を共有して、

「自分はできない」「無理だ」

と思っている心の壁を取っ払いたい。
見えない山に挑戦し、ともに成長していきたい。
それが私の目指す登山なんです。