まほろばblog

Archive for 4月 17th, 2012

「吾は汝を引き、汝は吾を選る」自然医学誌

火曜日, 4月 17th, 2012

  

「森下自然医学」5月号が、昨日届く。

開くと会長の「巻頭随想」に、20011年3月11日・・・・との題がある。

当日当時、会長は羽田上空の機中で着陸待機。

着陸後、大混乱の空港内。交通網は全面ストップ。

頼むはTAXIのみ、その列500番を数える。

しかし、夜間と寒さとひもじさで次々とみな脱落、5,6番目になるに十数時間に及ぶ。

ついに、早朝に至りて土曜診療に間に合うを得たり、と。

以前から聞いていた話ではあるが、その簡にして妙を得た達文に感銘。

文語体と旧字体と俳諧調の絶妙な味わいは今日見れるものではない。

後世遺したい文体文章である。

そして、80歳を超えて、なお矍鑠とした体力・気力は驚くばかり。

若き頃、食うものも食えずの学徒動員の鍛錬の賜物とおっしゃられる。

見習うこと久しくして厳なるものがある。

昨年、中国ルーカオにご一緒した世界長寿郷視察。

再び、5月27日から6月1日まで「国際自然医学・海外大学講座」が開かれ、

ただいま、参加者募集中です!!!

都市型長寿郷のモデルを視察して、わが町わが村を長寿郷にしてみませんか。

シリーズ「食を支える人たち」で寺田本家さんが紹介されました。

3.18に行われた「発酵の里 こうざき酒蔵まつり」が開かれ、

6万人が内外から集まったとのこと、驚きますね。

お読みくださいね。

第二回目の「倭詩/やまとうた」は「吾は汝(な)を引き、汝(なれ)は吾(あ)を選(よ)る」という一文。

中国古琴、「幽蘭」との出会いとある方のその研究等々を書き、

縁生の不思議さを綴ったものです。

みなさま方々との出会いは、家族に再会したようなもの、

出会いを大切に育ててゆきたいものですね。

「お客様が先、利益は後」

火曜日, 4月 17th, 2012

      
       
          宇都宮恒久(中央タクシー会長)

             『致知』2012年3月号
              特集「常に前進」より──────────────────────────────────

MKタクシー創業者の青木定雄オーナーとの出会いです。
創業して1、2か月たった頃、友人から
凄いタクシー会社があると聞いてビックリしまして、
アポイントも取らずに夜行列車を乗り継いで京都に行ったんです。

京都駅からMKタクシーに乗って本社まで伺ったんですが、
早速驚いたのが、助手席の安全枕に
「お客様へのお願い」とありましてね、
次の4つを怠った乗務員には運賃を払わないでくださいとあるんです。

・「ありがとうございます」と挨拶をします。

・「MKの○○です」と社員名を明らかにします。

・「どちらまでですか」と行き先を確認します。

・「ありがとうございました。お忘れ物はございませんか」
  とお礼を言います。

感服しながら本社に着いたのですが、
やはりオーナーはご不在で翌朝3、40分なら時間を取れると。
その日は市内で何度もMKの車に乗り、
行き届いたサービスにつくづく感服しました。

翌朝お会いするとオーナーは開口一番
「君、年はいくつだ?」と聞かれました。
28歳で、まだ10台しか車を持っていないと申し上げると、
「そうか、実は私も32歳で始めた時はやっぱり10台だったんだ」
とたちまち話が弾んで、3、40分の面会予定が
3、4時間になったんです(笑)。

以来30年、青木オーナーを師匠と思い定めて
毎月のように通い詰め、頑張れ、頑張れと
励まし続けていただきました。

その青木オーナーからある時、
今度こんなことをやるんだと紹介されたのが
空港便だったのです。

数人乗りのジャンボタクシーで
お客様をご自宅から空港までお送りするサービスで、
素晴らしい業績を上げている。
ぜひ君もやりなさいと。

ところが地元の松本空港では便数、乗車率ともに
低くてとても採算が合わない。

諦めかけたところでパッと浮かんだのが、
成田空港だったんです。

すぐに長野から成田まで走ってみると、3時間半で着きました。
これならいけるということで、価格を
JRより安い8500円に設定し、24時間受付、
1名様からでもお送りするということで立ち上げたんです。

【記者:1名でも採算は合うのですか?】

1名の時は難しくても、トータルでは利益が上がるのです。
けれども当初はほとんど引き合いがなく、
やればやるほど赤字が積み上がりました。

3、4か月も続くと、やめたほうがいいかなと迷い始めたんです。

そんな時に出合ったのが宅急便の生みの親・ヤマト運輸の
小倉昌男さんの本でした。

宅急便も最初は5年間も赤字が続いたそうです。
しかし、それでも必ず逆転をすると信念を貫いて、
ついに翌日配送のシステムを確立したとのことでした。

その話に意を強くして、もう少し粘ってみようと思い直したわけです。

その小倉さんが赤字の時に言い続けたのが、

「サービスが先で利益は後」

ということでした。
それに感動して当社も

「お客様が先、利益は後」

という理念を掲げるようになったのです。

おかげさまで空港便は半年後に黒字転換し、
いまでは毎日35台、ハイシーズンには
45台くらい走らせています。

ご注文数では1日350件にも上ります。
新潟エリアにも1日70台くらい走らせ、
空港便は売り上げの6割を占める事業の柱になりました。