まほろばblog

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寺田さん逝く

木曜日, 4月 19th, 2012

昨朝、宮嶋さんから「寺田さんが亡くなられた」との訃報を頂いた。

「えっ、まさか!」信じ難い急報に、全国の知人に確かめたが、誰も知ってはいなかった。

だが、夕刻、寺田さんの近所の方から真相を伝えられた。

そして、22日通夜の日取りを聞かされ、初めて死の事実なるを悟った。

思えば、二人して講演するはずだった31日の前夜、電話した時、入院するとの決断された時だった。

3月のこうさきのお祭りに風邪を引いてこじらせたらしい。

ここ何年かの寺田さんの働きぶりは、発酵ブームと相まって、本人の意思では

止められないほどの勢いが加わって、無理に無理を重ねられたのだろう。

笑顔をいつも絶やさずにおられたが、体力的には限界を遥かに超えていたに違いない。

うれしきも、たのしきも、周りにはそうであっても、気を配りながらの人への思いやりは、

やはり、体力を蝕むほど、過労に過労が追い討ちをかけた。

発酵というゆったりとした時間の推移を見守る蔵元主人の勤めは、

ただじっと毎日、樽のそばを通りすがれば、良いものだったはずだ。

そうはのんびりさせてくれなかった世間の発酵ブームの火付け役として、

東奔西走する日々を悔やまれてならない。

(最後の姿となったお祭りでの「バカ殿」に扮した寺田さん。彼らしい優しさと笑いに、

悲しみが伝わる。上記三点の写真は、いずれも国際自然医学社の山司記者の撮影)

今朝の道新に、「老少不定」「みな同じ年」と仙厓さんが云ったとのこと。

あの震災で、老若男女皆歳を違えて、あの世に旅立った。

寺田さんには、まだまだ働いて貰わねばならない歳で、

そんな意味では、みな同じ歳の感を否めない。

燎原の火のごとく、今「国菌」なる麹ブームで、

日本が変わる良き前兆と思っている。

日本は、微生物から変わる。

小さき世界から革命が起こる。

そんな小さき世界に目を向けてくれた寺田さんの功績は、

後代、語り継がれるであろう。

天上にて、日本をみそなわされて戴きますようご冥福と、

寺田本家の益々の繁栄を祈りたいと思います。