まほろばblog

Archive for 5月 2nd, 2012

醗酵の極み!猛毒のふぐ卵巣が・・・・・

水曜日, 5月 2nd, 2012

『醗酵仮面』こと小泉武夫農大名誉教授の講演は、

これまで相当数拝聴してきたが、事あるごとに話題を提供する

端緒というか結論というか、兎にも角にも、最大級に絶賛するのが、

「ふぐの卵巣糠漬け」で、これは醗酵史上、最大の出来事であり、奇跡なのだと。

その大本殿、石川県の『あら与』さんの荒木敏明社長と電話で話が弾み、

その商品、ふぐの卵巣を送って頂いた。

怖いもの見たさとはこの事か。

手に取っては見たものの、きっと塩辛いだけのもので、

期待外れに終わるであろうと、恐る恐る口に運んだ。

ところが、どっこい!『これは!うまいぞ!!行けるぞ!!!』と唸る。

卒倒しそうなくらい、う・ま・か・っ・た!!!!!!!!!

これには、言葉は要らぬ。

これは、仕入れるより他、手はないとばかりに仕入れた次第。

以下、小泉博士の解説から、やんわりと導入。

しばし、文言で悶絶あれ。

毒抜きとアク抜き    小泉武夫著 『発酵」から

  フグ卵巣の毒抜き

まず日本にある世にも不思議な発酵、フグ卵巣の「毒抜き」から述べよう。

石川県金沢市周辺の美川・大野・金石地区や、能登地方でつくられている

伝統的発酵食品に「フグ卵巣の糠漬け」がある。

有毒な原料を用いる点できわめて特異であり、その有毒物質を微生物によつて無毒化し、

食品にするという点で奇跡的である。

この地区は明治初期よりフグの糠漬け製造が盛んで、

マフグ、ゴマフグ、サバフグといつた猛毒フグがその原料となってきた。

毒のない肉味を糠漬けするのならわかるが、

ここでは猛毒を持つ卵巣を糠漬けにしてしまうのだからまさに驚嘆に値する。

フグの卵程は、猛毒テトロドトキシンがあるのは周知の通りで、

大型のトラフグの卵巣一個でおよそ20人を致死させるというから猛烈なものである。

ところがこれを醗酵によって解毒し、食べてしまうという発想は世界に他例はなく、

生活の知恵から生まれたものとはいえ強烈である。

まさに漬物王国日本ならではの発想と知恵から生まれた発酵食品である。

その製造法はまず、卵巣を30%以上の塩で塩漬けし、そのまま半年から一年間保存する。

塩漬け後、2~3ヵ月で塩を替えて漬け直すこともある。

一年ほどすぎてから卵巣を取り出し糠に漬け込むが、この際、

少量の麹とイワシなどの塩蔵汁を加える。

こうして重石をして二年間以上発酵、熟成させ、このまま糠漬けとして、

あるいはさらに酒粕に一カ月ほど粕漬けとして出荷する。

一般の魚の糠漬けに比べて使用塩量が多く、発酵期間も数年かけるが、

これは昔から「毒を消しすため」と伝え継がれてきたためであるという。

漬け込む前にあった猛毒は、製品からは全く消えてしまい、

これを食べての食中毒例は皆無であるばかりでなく、

今日では金沢市の名物土産となって売られている。

この毒抜きのメカニズムは、まず塩漬けの期間で毒の多くが卵巣外に流出し、

次に糠漬げの期間で、残留した毒が乳酸菌や酵母を中心とした発酵微生物の作用を受けて分解され、

解毒されるものであることがわかった。

大根やきゅうり、ナスなどを含めて、発酵中の糠みそにはその1グラム

(大体親指のツメほどの量)中に数億個の微生物が活発に生活しているのである。

彼らにかかつたら、あたって恐いフグでも弾を抜かれた鉄砲のようなものになってしまう。

『ふぐの子 ぬか漬』    ¥840(税込)   

『ふぐの子 かす漬』  ¥1,050(税込)

『笹干しふぐ糠漬け』    ¥630(税込)

『ふぐかけ Fー1醤油』    ¥840(税込)

『ふぐの子 醸(かも)し漬け』    ¥788(税込)

アグネス通信「醗酵について」

水曜日, 5月 2nd, 2012

宮下社長へ

ご無沙汰してます。アグネスです。

すっかり春らしくなりましたね。

お元気ですか?

毎日の日々の季節の変化が楽しい季節です。

あやの里にも、はっとする白さで水芭蕉がたくさん咲いています。

ブログ、時々ですが、のぞかせていただいています。

興味ある記事がいっぱい。寺田さんがお亡くなりになられたのは、ショックでした。。

エリクサー水で仕込んだ酵母、確かに違います。。

昔、仕込んだ時は、やきあがりの表面生地が結晶のようにきれいになって感動したの覚えてます。

今も、ぶどう酵母を前に汲んで残っていたエリクサー水で起こしてますよー。。

今日焼いてみましたー。

やはり、うれしいですねー。 

 私も発酵食の研究の毎日というか、日々発酵!って感じーー。

 さてさて、今回メールしたのは、アメリカのブルーミントン州でも

チームやんじーの後方支援のみなさんがおられるのですが、

来る5月17日に向こうにいる日本人のママさんチームが、

風呂敷ワークショップやお弁当ワークショップなどでチャリティイベントを開催してくださります。

その時にブルーミントンの人に向けた文章をメールしてほしい。ということで、文章を書きました。

その文章を書いているうち、ブルーミントンの方だけでなく、

読んでほしいなということでお知らせしました。

長文なのですが、1年を振り返って、感じたこととこれからの展望についてを書きました。

HPに掲載しましたので目を通していただければと思います。 

http://mouth-mountain.greenwebs.net/archives/4468 

最近、あやの森あやの里物語も、災害救援ネットワーク北海道のHPに掲載しています。

あやの里あやのもりの様子や、どんな天変地異があっても、

ゆるぎない心を持つこと、そういう暮らしの日々のヒントです。

http://mouth-mountain.greenwebs.net/ 

あっ、そうそう。もし情報あればお知らせください。

あやの森の母屋の建物を作るのに、いらない梁や柱、廃材など探しています。

出来れば十勝管内が取りにいきやすいから十勝管内でよびかけているのですが、

情報があまりなくって。 

今、やんじーは、札幌の友人の方が事務所立ち退きで、解体するので、要る窓枠や建具とかを、

トラックやらで往復して取りにいってます。梁と柱はちょっと使えないようで。 

もし、何か情報あれば教えてください。 

今日焼けたパン写真おくります。

また南三陸にもいくので、続けては焼けないけど、少しずつ復帰していくとします。

また、おいしいの焼けたらもっていきますねー。 

エリクサーで、ブドウ酵母仕込み ごまぱん

              ぶどうくるみぱん

              行者にんにくぱん

白樺樹液と松葉の酵母    キハダぱん。 

「5月のうさと展」も、よろしくお願いします。

たのしみーー。 

ついつい長くなりました。最後まで読んでくださりありがとうございます。

アグネス