「幸福の原点とは?」
水曜日, 11月 21st, 2012――鈴木秀子氏の幸福論
『致知』2012年12月号
特集「大人の幸福論」より
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◆ 東日本大震災は大変な悲劇でしたけれども、
マイナスに見える出来事をとおしながら
日本人が古来、よしとしてきたものをさらに純化していく。
そういう時期に日本が直面しているような気がします。
危機を皆で乗り越える上での大きな方向性みたいなものが
日本人の間から湧き上がることを私はずっと祈り続けているんです。
◆ 全人類を大河にたとえると、自分はその中の一滴にすぎない。
だけどその一滴がなくては川そのものが成り立たない。
◆ 私たちは自分の命は自分のものだと思っています。
だけどその当たり前は
当たり前ではないということなんですね。
そこに気づくところに幸福の原点がある。
◆ 仏教で諸行無常を説くように、
すべては変化していくわけだから安全や安定が
いつまでも続くということは絶対にありえないわけですよね。
時々刻々の変化の中にいいこともあれば、悪いこともある。
ただそれは中立として起こるものであって、
それをこちら側がどのように受け止めるかで
いい、悪いが決まる。
だから起こってくる出来事をしっかりと見つめながら、
最善の判断をしていくことが大事だと私は思うんです。