イタリアンシェフ「纐纈(こうけつ)」さんのご縁で、
珍しい苗字をネットで集めてみました。
染物のこうけつ染めはこの字ですね。 纐纈の「頁」を取って見ると「絞結」となる。 布地を絞って糸で結ぶ染料に浸す。 糸を解くとそこだけが白く染め残る。 まさに纐纈染めですよね。 なぜ「頁」を絞結の文字の脇に付けたのでしょう。 頁は本の「ページ」じゃない。 首のことで、頭と同じ。 頭は人間のもっとも大事な部分だから、人間自体を表す。 「ハ」は足に当たるわけです。 「纐纈」の文字にしたのは、人間がつくった絞り染め」っていうことなんですね。
ZioVittorio (ツィオ ヴィットリオ) の纐纈(こうけつ)シェフ
北海道札幌市中央区宮の森3条10丁目3-3 011-590-1290
「東雲(しののめ)」「母田(ぼた)」「吐院(はいん)」「小万(おまん)」さん!!!
- 私の大学の教授には羽床(はゆか)先生がいます。
- 昔の高校野球の審判で“西大立目(にしおおたちめ)さんと言うかたがいました。
- 目(さっか)さん、毛受(めんじょう)さん、百足(むかで)さん、大豆生田(おおまみょうだ)さん、十八女(さかり)さんなどの知人がいました。
- 有名人では 元阪神タイガースにいた 源五郎丸(げんごろうまる) が名字です由来を訊いたら 古くから 染物に携わってきた かなり由緒正しい姓なんだそうです。
- 鱸(すずき)さん。古田土(こだと)さん。東入来(ひがしいりき)さんです・・・・・・。
- 射鹿(いるか)さんです。
- 久曽神(きゅうそじん)という友人、初対面の人は例外なく『クソガミ』と読むと凹んでました。
- 小鳥遊さんはいかがでしょう。「たかなし」と読むそうです。小鳥が遊べるのは、鷹がいないから、という意味だとか。伽羅谷もしくは伽羅屋(キャラヤ)、阿比留(アビル)。可児(かに)さん・
- 出戸端(でとばた)、萌出(もいで)、若狭谷(わかさや)、密本(みつもと)さん、代(しろ)さん。
- 宮城出身で 留守(るす) さん。
- 取引先の方で、鼻毛さん(はなげ)います。
- 高校の同級生で興梠(こうろぎ)という名字の人がいましたよ。
- 一二三 ひふみ
月見里さん。
昔、高いとこでいえば、山。で、月見里とは、山が無い場所。答えは、「やまなし」でした。
空さん
さわやかな苗字ですね。この読みは基本的に「そら」です。 そういう仏教徒の人が、明治必姓令により、苗字をつけなくてはならなかった時に付けたみたいです。 地名から来てる方もいます。こちらは、「くう」という場合もあります。 愛知県・広島県などで、空(そら・くう)の地名があります。上手の土地、山の頂上、高台の田など、上の方、空に近いってことですね。こちらの地名から来ている人もいらっしゃいます。 で、書きたかったのが、これ。 「きのした」と読む方がいらっしゃいます。 豊臣氏流木下氏。徳川の世になり、世間をはばかって出家しました。出家には家名が無いんだそうで、強いて存在を示す時はカモフラージュして、「空」と書くことにしました。 なぜ、「空」の字を用いたか?
五十音のカ行はカキクケコで「キの下」には「ク」がある。 キノシタは「空(クウ)」
四月一日さん
旧暦の四月一日は、今の暦で言うと、五月下旬あたりです。そろそろ暖かくなってくる頃です。衣替えの時期です。 昔は、衣服を何枚も持てる裕福な時代ではなく、着物の綿を抜いたり入れたりして、調節していました。 で、四月一日はなんて読むか? 四月一日頃には、暖かくなってきたので、綿を抜くわけです。わたをぬく。わたぬき。そう、「わたぬき」と読みます。苗字には、当時の風俗も表れているんですね。
八月一日さん
八月一日さんっていう方もおられるんですね。 旧暦の八月一日は、今の暦で9月の下旬、ぼちぼち稲の刈り入れの時期です。今は、コンバインで収穫していますが、当時は当然手で穂を摘んでいました。 八月一日頃には、刈り入れで穂を摘みます。ほをつみ。ほづみ。そうです。「ほづみ」と読みます。なんか、風情がありますよね。
十さん
「十」数字の10です。こういう苗字の方いるんです。さて、なんて読むんでしょうか? そのまま「じゅう」? まんまやん? まあ、まんまでいいんですけど・・・。そういう方、いらっしゃいます。 他に、「十」っていう漢字は、棒が十字に交差しています。なので、「よこたて」と読む人もいます。「たてよこ」じゃないところがミソですよね。苗字っぽいです。 また、十字路のことで、「つじ」と読まれる方もいます。「辻」の「しんにょう」を省いちゃったんですね。 もうひとつの読み、ひとつ、ふたつ、と数字を数えていきましょう。みっつ、よっつ・・・ここのつ、とう「とう」だけ、なにかがないですねぇ~。「つ」がないんです。これが、基になった読みがあるんです。「つ」がない、なので、「つなし」です。 以上、「十」さんでした。
十の縦棒の根元が跳ねた漢字、さん
想像して下さい。「十」を書いてみましょう。 横棒を引く。そして、縦棒を書く。で、縦棒の根元を跳ねさせる。 それじゃ、「十」ではないって? そう「十」じゃない。縦棒が跳ねたら、「十」じゃないんです。漢和辞典にも載らない、苗字にだけ使われる漢字です。 この字は、表意文字なんです。「木」の枝がもげた様子、または「枝」ない様子をあらわしているんです。前者から、「もげき」「もぎき」。後者から、「えだなし」という読みが生まれました。 そして、棒が重なっていることから、木々が茂って、枝が重なっている様子を想像。茂る木々で「もきぎ」、またナマって「ももき」と読む。かなり苦しい。なんか、変じゃないですか? なんで、こんな漢字(この苗字の方すみません)作る必要があるわけ?って思いませんか? どうやらですね。毛木(もぎ)・茂木(もぎ、しげき、もてぎ…なんでこう読むのかな~?)・百木(ももき)・桃木(ももき)・李木(もちき…これもなんで?)・百鬼(ももき)・繁木(しげき)・茂樹(しげき)などの苗字が入り混じって、面倒なので「十の縦棒の根元が跳ねた字」で表しちゃったみたいです。
鼻さん 「はな」さんです。
鼻は、顔の中で、出っぱてますよね。 地形でも、○○崎や、××岬みたいに出っぱってるところを、九州や、四国では、方言で「はな」、漢字でも「鼻」と書くんだそうです。 つまり、地名が由来なわけです。
「わしゃ、<○○鼻>の、はちじゃよ。」って言ってた人が明治8年の「苗字必姓令」にて、苗字を付けなければならなくなった。「どうすんべ? ○○鼻…でいいべか? 長いな。 ○○とっぱらて、<鼻>にすんべ」 ってな感じで、「鼻(はな)」という苗字が出来たようです。
目さん
「さっか」または「さかん」と読みます。 昔の太政官の役職の、属官(さかん)から、来ているらしいです。文書を書く役目を司っていて、いろいろと「目」の役目をしていたんで、そう漢字を当てたみたいです。読みの「さっか」は、音が詰まっただけのようです。
口さん
「くち」さん。 これはまさに地形からで、「山口」「水口」「滝口」「口沢」「口村」の「口」で、略しちゃったみたいです。
耳さん 「みみ」さんです。
昔の戦争。敵を何人倒したか証明したい、首を取るというが、首なんか持ってたら、重くてしょうがない。どうしたか。耳を切って首の代わりとした。その耳の埋葬地が、「耳塚」。耳塚を守ってた人たちなのでしょう。「塚」を省略したわけですね。
顔さん
顔さん、いらっしゃいます。でも、由来わかんないんだな~。 「がん」と読むみたいです。孔子の高弟・顔淵がいます。
私市さん
さて、なんて読むでしょう? 声優ファンなら知ってるかも知れない。男性声優好きなら。私市敦さんっていますよねぇ。子安さんとラジオやってましたね。 実は、わたし漢字で知らなくて、ラジオも数回しか聞いたことが無く、しかも耳で聞いたのも間違ってました。 ラジオだと「ひさいち」と聞こえてましたが、違ったんですね。「きさいち」と読むんです。 どう考えても読める名字じゃない。なんか意味があるんだろうなぁと広辞苑を紐解くと・・・近いのがありました♪ 『私部(きさいちべ)』
后妃のために作られた部所で、元々の漢字では「后部」と書く。この漢字なら、読みとなんとなく結びつきますね。后妃の私的な部所だったんで、「私部」という漢字になったようです。 「私部」に関わった人の末裔なんでしょうねぇ。間違いないでしょう。「部」が取れて、「きさいち」の「いち」に漢字を当てたんでしょう。
九十九さん
これ、読みは有名ですよね。「つくも」と読みます。 アニメとかマンガで名前で使われることが多いですね。苗字の方もいらっしゃるんですね。 九十九っていうのは、いっぱいって意味みたいです。九十九島という島があるらしいんですが、おそらく、小さい島がたくさんあるんでしょうね。 ところで、「つくも」っていう読みですが、も=百なんです。百が無限くらいの意味なんじゃないんでしょうか。それに届きそうな数が、九十九なんでしょう。 「つくも」って読みの苗字がもう一つあります。それは「白」です。百の一を取ったんですね。洒落てますよね。
鯛さん
まんま、「たい」さんです。 淡路島にけっこういらっしゃるらしい。 いわくは…「島の周りはみな海で魚にとりかこまれているから」 つまり、周りは魚であります。魚周ね(^^;
薬袋さん
武田信玄が薬籠(やくろう)を落としました。 それを拾った百姓が届けます。 信玄は問う。
「薬袋を見たか?」(脅し気味? 隠したかったんでしょう)
「見てないです」と百姓。(怯えつつでしょう)
「おまえは以後、ミナイと申せ」(答えに満足して、ほくそえみつつ?)
「どう書けばよろしいのでしょう?」
「薬袋と当てよ」
落語入ってますね。 まぁ、ともかく、「みない」です。 この「薬袋」には、読みがもう一つ存在します。「いらず」です。 「みない」も含めたもう一つの説。 甲斐の国に、長田徳本という名医がいました。全国を牛の背に乗り、十八文の旗を立てて周り、薬代を十八文もらって去るという。 江戸で、二代将軍秀忠の風邪を治した時も、「ほうびは汝の思うままぞ」と言われるも、「へい、十八文」と去ったといいます。
本草学にも素養があり、甲斐の勝沼町の近くの岩崎村に立ち寄った時、村民にブドウの栽培を教え、薬に応用しました。のちの甲州ブドウの恩人です。 彼の功績は、現在の「トクホン」に残ってます。(ただ名を借りただけだと思いますが…) 甲斐の国とは、現在の山梨県辺りです。山梨県の巨摩郡に早川町に「薬袋(みない)」という地名があります。 徳本先生は百十七まで生きたらしい。全国周りを止めた後、落ち着いた先が、ここではないでしょうか。 徳本先生がいたために、富山の薬袋を「みない」。薬袋「いらず」、だったのではないでしょうか。
九石さん
読みは、一般的(?)なのがくいしさんらしい。他にも読み、いろいろあります。それはのちほど。 池に9つ石がありまして、とかそういうのじゃないんです。 「九」は、「三三が九」の「九」で、「三三」に意味が隠されてます。 「三三」はササで、小さいこと。さざなみの「さざ」と一緒ですよね。さざなみは「小さい波」ってことなんですね。これ知ってわかりました。 つまり、「小石」ってことです。小石のある地名から起こった。川辺に小石ジャラジャラな近くに住んでたんでしょうね。 それにしても、この苗字、いつできたんだろう? 「明治必姓令」のころに、一般に掛け算ってのは、知られていたんだろうか? 明治とかの数学ってのは、どうだったんだろう…。ちょっと疑問。
「九石」の他の読みは、「さざらし」「さざれいし」「ささいし」「さららし」「さらし」などいろいろ…。
利さん
「かが」と読みます。 「かが」は雑草、または芝のことなのだそうです。 「禾(か)」が雑草、芝を、そして、つくりの「りっとう」が生えている状況を表しています。象形文字みたいなものですね。 なんで、「かが」とダブるのかはよくわかりません。 「いっぱい」って感じでダブらせたんでしょうか? この「利」、知らないと読めないと思いきや、もう小学生くらいでも自然と読んでたりします。 「足利」を「あしかが」って読めない人あまりいないですよねぇ。 実は自然と溶け込んでる読み方のようです。
ちなみに、「足利」は、「葦」が生えているところの意味らしいです。 ところで、なんでこの苗字を取り上げたかというと、声優さんで「利田優子」さんって人がいまして、この読みが気になってたんですよねぇ。
この苗字の場合はどうなんでしょうねぇ。 原っぱを耕して、田んぼにした一族って感じなんでしょうかね? ちなみに「禾」に稲の意味があるから、稲作の一族? いずれにしても、推測を出ないんですけどね(^^;
十八女さん
「さかり」と読みます。 今も徳島県阿南町に町名が現存してます。 曰くは、神に祈り、交易の中心地・さかり場にするために、その地鎮祭に十八歳の女盛りの巫女を選んだわけです。 そのよく選ばれる場所だったんですかね?
十六女さん
「いろつき」と読みます。 神様の中にも好みがある。盛りの女が好きな神、色気づく年頃の十六歳くらいの女が好きな神、いろいろだ。この姓はこれがきっかけでできたと思われる…ほんとか?神様に好みがあるのはいいとして、それが苗字になってしまうのでしょうか?(^^;
十八娘さん
「ねごろ」と読みます。紀州根来(ねごろ)寺の僧が織田信長にそむいて滅ぼされそうになった。 逃げ延びた僧は、カモフラージュとして、「十八娘」と名乗った。 根来寺の再起を誓った合言葉のようなものだ。 しかし、なぜ、この当て字をしたのだろう? 単純に尼さんだったのかしら?
五百頭旗さん
「いおきべ」と読みます。 五百人の部下を率いて戦う旗頭の意。祖先が立派な武将だったことを後世に伝える苗字なんですね。 …と言いたいところなんですが、違うんです。実は当て字なのです。 同類姓に「五百木部」「伊福部」があります。読みも同じです。 「伊福部」はイフクベ、イブキベとも読みます。 文化放送に伊福部崇という構成作家さんがいますよねぇ…。 古代に伊福部という職業部があったらしく、これに由来するらしい。伊福部がどんな内容の職種であったのだろうか? イブキとは風や雪、嵐の服ことで、人工的に風を起こす工人であったという説。笛吹部ではないか。笛を吹いて風が起こるのだろうか? 風を起こす神の子孫かもしれないという説。息を吹くで、踏鞴族、古代の製鉄をしていた部族の子孫ではないかという説。 古事記に滋賀県と岐阜県の県境にある伊吹山で日本武尊(ヤマトタケルノミコト)がこの山上を攻めてさんざん苦しめられたとある。この伊吹山の神は景行天皇の皇子、五百木入日子命(イホキイリヒコノミコト)と魂で兄君だと知らずに日本武尊がこの山に攻めたからだと言われる。 この神の御名代部(みなしろべ。よくわからんす…)が五百木部で、伊福などとなって後世に続いたという説。すんごく壮大であります。