人にサービスをすることです
土曜日, 4月 6th, 2013最も難しく、かつ最も大事なことが 人にサービスをすることです。 水戸岡 鋭治(工業デザイナー) 『致知』2013年5月号 特集「知好楽」より ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 私は、働くとは即ち人にサービスをすることだと思うんですね。 人のことを考えられるのは能力が高いということであり、 幸福になれる基本ではないかと。 だから私の事務所では十名ほどスタッフがいるんですが、 来客の予定があると「こういう人でこのくらいの年齢だ」 とだけ話してお弁当を買いに行かせます。 お客様のことを考え、いかによい弁当を買うことができるか。 それができない者によいデザインはできません。 お客様には一時間おきにお茶を出し、 三時にはおやつを、夜には夜食を用意する。 だから会議があると大変で、社員はデパートへ買い出しに、 お茶出しにと、一日中走り回っています(笑)。 会議とはどういうものであるかが 若い人にはなかなか分からないようですが、 いいお茶が出たり、いいお菓子が出るといい会議ができる。 だから新人は皆それを一年なり二年なり一日中やるんです。 おいしいお茶がはいるとお客様も長居をされますから、 豊かなコミュニケーションができて、 よい信頼関係が生まれるんですね。 だから若い子によく言うんですが、 絵を描いたりコンピュータを動かしたり、 そんなことはいつでもできるよと。 新人の時にお茶出しをやったり、 弁当を買いに行ったりしたことが、後でどれほど役に立つか。 棚から食器を出して、 どれをどう使うか考えているだけでも センスを磨ける。 つまりデザインセンスはテーブルの上だけで ほとんど磨けるんですね。 最も難しく、かつ最も大事なことが 人にサービスをすることですから。
Posted by mahoroba,
in 人生論
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