天然イクラ、人工イクラ騒動!
土曜日, 7月 18th, 2015
先日、愛知のある方からお電話を戴き、
「まほろばのオリジナルイクラが、人工イクラではないか?!」
と疑われている、との情報を頂きました。
「えぇ!そんな馬鹿な!!」と驚愕。
第一、出汁は夜なべして造り、それを工場まで持って行き、
そこで、生イクラを塩洗いして、タレに漬け込んで、
パック詰めしているところを見ているので、「何を証拠に!」
と、チョット腹が立ったというか・・・・・・。
その内容を聞くと、こうでした。
① お湯をイクラにかける。
天然イクラ→白く濁る。 人工イクラ→変化なし。
② イクラを転がす。
天然イクラ→目玉がひっくり返る。 人工イクラ→変化なし。
それで、実験開始!
解凍したイクラに、お湯を注ぐ。
あらあら、白く表皮が細かく剥けて行くではないか!
1枚ペッロと剥けるのではなく、細胞膜が一っ一つ剥がれ行く感じ。
2番目に、赤い目玉の面を下にすると、
あれれ、コッロと上向きにひっくり返ります。
知らなかった。
本当に、噂の通り、目玉は動くのだ!
人工のイクラは、外皮がゲル状のアルギン酸が、多糖類なので剥けない。
一方、天然物は、蛋白質・アミノ酸が熱で凝固して白濁する。
中身はイクラ味を付けたゾル状の液体と目玉になる食用油と
アルギン酸のゲルを一緒くたにして、水に垂らすと、
イクラのように球状に丸まることを、何でも北大の研究室で実験して
発見したことを、聞いたことがあります。
それを応用して、製品化にしたのでしょう。
しかし、北海道では、さすが人工イクラは聞きませんね。
旬の秋には、大量の生イクラが出て、製品化されますし、
北洋の冷凍生イクラも通年貯蔵されて、全国的には流通され、
各県のすし屋などは加工しているでしょう。
時期外れだから、人工しかないという時代ではないと思います。
しかし、今もって安売りのすし屋やスーパーなどで、店頭に並ぶのでしょうね。
そんなこんなで、「天然VS人工」も一件落着。
まほろばのオリジナルイクラも残す所、後わずか。
9,10月に入りますと、今季の加工が始まります。
また新鮮イクラ、お楽しみに・・・・・。