「樺太シシャモ」の凄み!
木曜日, 1月 14th, 2016
国内のシシャモの9割方、「カペリン」という別名「樺太シシャモ」と言われている。
現実感では、当の北海道では、それはないのではないかと思う。
シシャモはシシャモ、カペリンはカペリンで、見て判断できる位違うし、
また、店頭では「樺太シシャモ」などと明示して、販売する表示義務がある。
その為か、すっかり「ぺカリン」自体が、悪者扱いを受けているが、
当の本人(?)からすれば、「それはお門違い、飛んだ濡れ衣」と言うであろう。
実は、それほどペリカン自体が美味しく、シシャモ以上に美味しいのだ。
というより、同じキュウリウオ科に属しているが、シシャモはそのキュウリウオ科だが、、
カペリンは、樺太シシャモ科で中身が異なっているのだ。
シシャモは、世界でも北海道の太平洋側しか生息しない。
一方、カペリンは、北極海沿岸を回遊しているためか、脂の乗りが格段に違う。
これは北海道に帰川する白鮭と
北洋ベーリング海辺りを周遊する紅鮭の旨味の違いではなかろうか。
しかも、1尾の卵は5.000から12.000個という途方もない卵数で、
今回、特別入荷したカペリンは代替用のシシャモではなく、
正真正銘の「樺太シシャモ」で、明らかに外観が違い、
食して、その脂の異常な美味しさ、卵の豊富さに、驚愕する。
実際、水産関係50年の方が、わが社に持ち込んで来たのだが、
彼も、6Lというこれほどのものに出会ったことがないという代物。
これは、カペリンという蔑視にも似た呼称を、
根底から改めねばならないのではと感じ入った次第。
この厳寒の荒海を超えてくるこの小さな魚たちの真の姿を観た思いだ。
シシャモは、卵の美味しさでメスを求める方が多いが、実は身はオスが旨い。
それは卵に栄養素を取られないからだ。
その点、カペリンはメスでもその身の旨さは驚くほどで、
さらに卵の豊かな口に拡がる感動が、別格である。
( 子持ちカペリン『樺太シシャモ』6L 3串(×5尾)¥780)
何でも突き詰めれば、別な世界が開かれる。
この小さな一匹の魚に教えられる所は、大きい。
(年々減少するカペリンの漁獲高)