まほろばblog

Archive for 4月, 2016

やんじー、「行ってらっしゃい!!!」

土曜日, 4月 30th, 2016

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やんじーが熊本に向けて、出立しました。

「行く!」と報告を受けた時、まほろば挙げて大反対しました。

病床の身で、最近まで入院していました。

心臓が、半分壊死しているという、大変危険な状況。

しかも、何かにぶつかって出血しようものなら、血が流れて止まらない。

そんな明日をも知れぬ身を押して、行くとは無謀過ぎます。

車中泊もあるでしょう。

エコノミー症候群で、倒れている方々も多くおられます。

熊本の知人から、さきほど地震を1.100回数えた、との報告を頂きました。

着いて、向こうで二次災害に遭ったらどうしよう。

多くのサポートもいるでしょうが、陣頭指揮するのは、

それなりの責任と精神集中と、何よりも体力が要ります。

しかも、3か月も滞在するというから、

熊本で、何があってもおかしくない状況です。

その時、どうなるのだろうと思うと、

尋常な思いで、送り出すことはできません。

やんじーから要請があった時、

一途な気持ちは分かるけど、今回は行かない方がよい、と判断したのです。

5年前、やんじー、アグネスは、本当に献身的に身を投げ捨てて活動しました。

短くも長いこの5年で、すべてが様変わりしました。

やんじーも昔のやんじーではありません。

でも、気持ちは、優しい気持ちは、まったく変わらいどころか、

ますます優しくなって来ています。

だから、居ても立っても居られず、我が身を捨てて行くのです。

行きたいのです。

TVでも、言っていました。

「『おいしい、おいしい!』と、言ってくれる

その顔が見たくて、行くんだ!」と。

今日30日になって、とうとうやんじーは出立しました。

私の負けです。諦めました。

だったら快く見送ろうと、何にもできなかったけど、積めなかったけど、

お客さま皆さんのお心を送り届けようと、気持ちを切り替えました。

「ごめんね、やんじー、アグネス。

必ず、帰って来てね」298600_206977169364490_6739020_n

皆様の浄財、ありがとうございました。

本店  ¥85.992

厚別店 ¥44.571

それと会社が足して、¥200.000

送らせて頂きました。

先は長いです。

引き続き、皆様のお志をお願い申し上げます。

まほろばも頑張って応援します。

祝、叙勲!我満さん「森の守り人」

土曜日, 4月 30th, 2016

我満さん

 

まほろばが、古くからお世話になっています盤渓の我満嘉明さん。

この度「旭日単光章」を叙勲され、まことにおめでとうございます。

盤渓地区を開拓し、今日の札幌の奥座敷、唯一残る農村地帯を作ったのは、

三代にわたる我満一族のお陰でもあります。

10年先を見て事業展開されて来た我満さんは稀有の人です。

スキー場建設、自然幼稚園、和風外食、観光バス、リサイクル発酵堆肥、エゾシカ活用・・・・

等々、信じられないほど時代の先端を走り抜いて来ました。

そのキーワードは「自然」。

自然の中で、生まれ育った我満さんは、「生涯自然児」として、

多大なる社会貢献をされて来られました。

この度、ライフワークの森の活性と次代へ継承として「木育」。

長い間、札幌の森林組合長として歴任され、

この度の栄えある叙勲となりました。

いつも、まほろば自然農園の隣で、耕作されて、出荷して頂いております。

お付き合いは、終生変わらぬものとして、続いて行くでしょう。

本当に、長年に亘るご精進に対しての天からのご褒美だったでしょう。

おめでとうございました。

絶品!!手造り「イカの塩辛」

月曜日, 4月 25th, 2016

お手製塩辛 2

 

イカの塩辛といえば、北海道産と相場が決まっている。

だが今新潟産で、これには道産物も叶わないだろう、という強敵が現れた。

出来合いのカップ物で函館の名産品が多い中、

これが家庭で和(あえ)るというアイデアものなのである。

製品化すると、どうしても塩分を濃くしなければならない、4~5%と。

ある有名名ーカーは13~15%も、濃くして常温販売している。

これでは、本来の味わいどころか、

防腐剤、着色料、甘味料、人工調味料のお世話、添加物のオンパレードとなる。

それが、ここでは、1,8~2,0%というから甚だ極少である。

もともと、このメーカーさんは、刺身イカ製造専門で、塩辛加工はしていなかった。

ところが、外食職人の方々から、「あんたのイカ肝が旨いから、それを使った商品開発を!」

と、勧められて始めたそうである。

まさに、板前プロの味である。

誰もが、家庭で造った塩辛が一番うまいと思うであろう。

しかし、そこが違うのだ。

そのメーカーでは、イカの全体量の45%以下しか肝を採らない。

これといった身のシッカリした良いイカは、新鮮でも全てがそうではない。

言ってみれば、2,3ばいに1杯の割合でしか、使える肝がないという。

であるから、あとは刺身イカに、残る良い肝の飴色の肝だけを選抜して、

塩辛用に回す。だから、どこもこのメーカーには叶わないのだ。

おそらく、混ぜ物の出来合いではそれほどの精度で、肝を選択しないであろう。

確かに、刻みイカと肝は別のパッケージになって、ワンセット。

これは、斬新なアイデアで、誠実な企業の姿勢でもある。

家庭で、混ぜて一晩漬け込む。

立ち処に、超一流のイカの塩辛が完成。

日を追うごとに、熟成され、それは、誰もが唸る別物になる。

実際、私は、これほど旨い「イカの塩辛」に出会ったことがない。

おそらく、これ以上の物に出会う可能性がないであろう。

それは、「七五三(なごみ)塩辛」しかないだろう。

いずれ完成を見る、お楽しみに。

イカの塩辛 1

 

「手造り塩辛セット」 1パック 300g ¥980

 

 

 

「佛國麺麭/フランスパン」出来ました!

月曜日, 4月 25th, 2016

フランスパン

 

「ルヴァン・バケット」が、出来ました。

道産の中力粉、有機栽培「はるきらり」使用のフランスパンです。

まほろば自家製小麦粉による「ルヴァン種」です。

油脂無使用です。

1本 ¥300

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同じく「食パン」にしたもの。

1山 ¥411

漸く、ソフテリアも、ソフト系とハード系の両輪の本格的取り組みがスタートしました。

いずれも世界中の塩「七五三塩」を使用。

我ながら、なかなかの味わいですよ。

(ただし、種継ぎのタイミングで、いずれも中1~2日空きます)

本格うどん「讃助」in余市

木曜日, 4月 21st, 2016

讃助 2

 

今、熊本地震のさなか、食べ物のことを語るのは、甚だ不謹慎であるが、

先日、所用で余市方面に家内と行った帰り、お昼だったので、

ちょうど国道沿いに目新しいうどん屋が目に入った。

(家内は、めったに外食しないので、諦めつつ、期待無しで)

「チョット、食べるカイ?」と尋ねた処、何と珍しく、

「食べましょうか」ということになって、シメタと思った次第。

佇まいも黒塗りのシックな店作り。

 

讃助 3

 

中に入るや、心地よいお出迎いで「いらっしゃいませー」。

家族ぐるみのホットな空気が流れる。

それで、しばらくして「あっ、お金忘れたー、どうしよう」(実は車にあった)

「いえいえ、何時でもいいですよ」

この一言で、私の心はいちころになってしまった。

これは、なかなか言えない殺し文句である。

俄然気に入って、そのおばちゃんと話が弾んだ。

名札には「ゆうこゃん」と書いてある。

「ところで、ゆうこちゃんは、おいくつですか?」

「八十五!!!」

これにも、二度びっくり。

「えぇ!そんな歳でも、シャキッと働く。すごい!!」

「私は、夏秋には、仁木の果樹園で、売り子しているのよ」

それにも、三度びっくり、現役でパートさんとして働くおばあちゃん。

あぁ、人間、生涯現役だなー、と思った次第。

 

讃助 5

 

そうこうしている内に、待望のうどんが出てきた。

久しぶりだな、うどんは。

そして、食べ始めると、どっこい、これが滅法旨いのなんの。

チョット、うなったなー。

滅多なことで褒めない家内が、褒めたのだから、よほどのことである。

確かに旨かった。

手打ち、天然だし。無添加。

看板に偽り無しの、田舎では珍しい美味い物屋に当たった。

聞くところによると、ご主人は若くして東京で8年ほどのうどん修行。

そこに栄養管理士のお母さんが付いて行って、

一緒に学んだというから、相当の00コンかなと思うも、

こうやって孫も含めて三代仲良くうどん屋を営まれることは、最大の幸せ。

名前は讃岐うどんの讃を取って「讃助/さすけ」さん。

余市方面に行かれる時には、是非ともご贔屓に。

 

讃助 4

 

この出汁が、まっこと旨い!!

 

 

 

明治維新志士の書

水曜日, 4月 20th, 2016

小原道城先生 7

 

先日、家内と所用で中央の公官庁に出かけた。

すぐ近くのビルに「書に探る鼓動の幕末維新展」の展示会の掲示があった。

 

小原道城先生 5(古典の中に前衛ともいえる創意に溢れる「副島密」の横額)

 

面白いとばかり、立ち寄ると、あいにく休館日。

横のドアを押すと、中で書道教室と展示室が連なっていた。

「どうぞ、お入りください。今日は休館日なので、お金がとれません。

でも、ご覧ください」と、ご親切に、ご案内戴いた。

その方が、主催者で書家の小原道城氏であった。

あの明治維新に生きた志士たち25名の43点が一堂に並ぶ。

勝海舟、木戸孝允、大久保利通、伊藤博文などなどの名筆が、

この北海道にあるとは、驚きである。

 

小原道城先生 6

(伊藤博文の信書)

 

当時の志士というより、一般の若者の教養の高さは、その筆致に伺えるだろう。

ことに、事を成したこの博文は、甲論乙駁、色々言われるが、それ以前に、

人間としての格というか、学識や胆力や体験の深さが並ではない。

この境に至れずして、なかなか物言いはできない気迫を感じた。

惑いのない、迷いのない、筆致の址に、命がけの日常が伺える。

小原道城先生 3

 

この富岡鉄斎の軸。

万巻の書、万里の旅をせよ、といった鉄斎の内に蔵する学識は半端ではない。

無尽蔵の知恵蔵から溢れ出る、画と文は百年を超えても色あせない。

京都の維新の激動の地にて活躍し、それを実写した鉄斎は、

晩年益々冴えわたった、というから面白い。

それは若年の豊穣なる蓄えがあったからだ。

若きうちに、学びたまえ!と。

小原道城先生 4

 

贋作が多いとされる西郷隆盛の豪快な書。

山岡鉄舟にも似る筆使い。

豪壮の気風に、惑いのない終始。

当時、漢文の素養をみな一応に身に着けて背骨バックボーンを形成した。

戦後、その教育を失し、海月なす漂える国となってしまった。

今一度、行きて戻らぬ気概を学ぶべきである。

 

小原道城先生 2

 

榎本武揚の晩年の書である。

隣に、若書きの書があるが、明らかに目覚ましい境地となっている。

若き日は、月並みの志士のそれであるが、

老齢になって一つ一つ味わい深い文字が互いに呼応している。

若くして、函館五稜郭にて惨敗し、その後救われて明治政府の高官に。

その波乱万丈の人生の裏表が、見事に浮き出ている。

小原館長も激賞している傑作の逸品である。

なかなか味わい深い。

小原道城先生 1

 

門外漢の家内と談笑する小原館長。

全く筆も持たぬ彼女であるが故に、ズケズケと物言う。

本質をいうので、先生も話に乗り、色々教えてくださった。

学生の頃から、書の博物館設立の夢を以て、

何と個人の所蔵が4000点にまで及ぶという。

これが北海道でなされているというから驚異的な事業である。

独りの志、国を動かす。

まさに、志士に通じる小原先生の大志である。

 

 

「熊本地震」にご支援を!!

月曜日, 4月 18th, 2016

熊本支援 2

 

3・11から5年。

遂に、次なるものが来てしまいました。

さらに、次々に、と連鎖を想うといたたまれません。

まさか、阿蘇が!と思うと同時に、やはり、阿蘇か!と思います。

貞観年間、東北大震災を皮切りに、太平洋岸を桜島まで、

列島を総なめにした大惨事を想えば、悲劇は再びと起こるかもしれません。

日本各地に、知人や生産者が広がる中、ことに熊本県は、

菊池を中心に有機農業運動が初陣を切ってはじまりました。

ですから、農業者も消費者も多く、有機のメッカとして

大変重要な県で、有為の人材も揃っています。

そういう中に、天の非情な業が下されることに、甚だ痛みを覚えます。

大方は、連絡がつき、安否を確認したのですが、

未だに音信不通の処があり、阿蘇地方は大変な状況です。

県外の私たちは、ただ腕をこまねいているばかりで、何もできません。

今の処、支援金を送って、陰ながらの応援をするよりありません。

エリクサー基金を15日から、「熊本地震支援基金」として、

エリクサー給水場前にて受けております。

どうぞ、お志を水に代えて頂ければ、幸いに存じます。

 

被災者の方々の身の安全とお亡くなりになられた方々のご冥福、そして

これからも、大災が続かぬよう祈るばかりです。

皆様のご協力御寄進、よろしく、お願い申し上げます。

 

熊本支援 1

亘理さん、30年間お疲れ様でした!!

金曜日, 4月 8th, 2016

亘理さん

 

亘理富男さんが、30年もの長きにわたった自然食品「産鶏舎」の

宅配事業を、今日を以て終えることとなりました。

ご苦労様でした。

本当に、お疲れ様でした。

思えば、30年前といえば、私と家内の駆け出しの頃、

今のメンバーが誰も居ない創業時。

八軒店を開店させた、むちゃくちゃ忙しい時でした。

紅顔の美青年だった亘理さんとのお付き合いが始まった。

共に25年生まれの同い年、ともに紆余曲折がありながら、

何とかかんとか、ここまで来ることが出来ました。

まほろばで仕入れして、何かお役に立ったでしょうか。

ひたむきに、お客様を大事にされて、家族のような

お付き合いをしながら、熱心に配達されていました。

お客様みなさまから、愛され慕われていました。

来れば、店のみんなに差し入れして下さり、心遣いの深い方でした。
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亘理の姓の通り、明治維新前後、宮城県の仙台亘理藩の一行として

ご先祖が、北海道に渡ったのでしょう。

琴似の屯田兵の入植者としても会津藩などと共に、

亘理藩のみなさまのご苦労があったればこそ、札幌も開けたのです。

3・11の際、亘理の海岸は津波で埋没、

まほろばも扱っていた、あの苺団地は、壊滅してしまいました。

ここ最近、復興して再び、亘理の苺が入荷して来ました。

ともあれ、亘理さんのご先祖のお陰で、今がある訳です。

感謝です。

これからの半生、亘理さん、ごゆっくり静養されて、

晩年を心行くまで満喫されてください。

ありがとうございます。

ご苦労様でした。

奥様も、本当にお疲れ様でした。

お二人で、仲睦まじく、これからをお過ごしくださいませ。

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八女市立花の名品「孟宗筍」

金曜日, 4月 8th, 2016

立花 孟宗だけ 2

今、孟宗筍の旬である。

札幌は、主に熊本から送られてくる。(中には、1週間もかかって入るものもある)

今日は、千葉産(長らく放射能汚染で、来ていなかった)が入荷していた。

その中でも、福岡県八女市の立花地方のが、ある仲買に直送されている。

築地や東一に行く便で、こちらに空輸されるから、鮮度すこぶる良し。

それを見るなり、仕入れ見習いの大庭さんが、

「これは、竹の子の名産地ですよ!」と教えてくれた。

スタッフの山田さんの柳川に近いという。

底の切り口も瑞々しく鮮やか、肉質も細やか。

値段はいいものの、0-1バッチリ、「よーし、買った!!」とばかりに。

 

立花 孟宗だけ  3

 

さすが、高くて残ったものを、早速茹でて、真空パックに。

早速、これを買い求めて、家内が料理。

「これが、本当の筍の香りよ。

30年間で初めて、こんな本物の筍に会ったわ」

彼女は、岡山の田舎だから、朝取り立てを、すぐ湯掻いては食べる。

寸分も待たずに食べるから、もう北海道のものは、

筍にして筍に非ず、といった処だ。

時間だけではない、無論質の良さも格別なのだ。

デリバリーも発達して、一昔では考えられない生鮮産品が国内を行き来している。

北海道に居ながらにして、九州の朝取りが食べられる時代が来ている。

竹細工も盛んな八女の立花町。

http://yumetachibana.com/contents/inquiry.html

どうぞ、孟宗筍の名品をご賞味、ご堪能ください。

 

立花 孟宗だけ 1

小原君、市場初登場!!

月曜日, 4月 4th, 2016

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(右で大庭さんが一人0-1、左で小原君と二人0-1テスト)

 

今朝(4日)、本店の小原君が、初めて市場視察。

大庭さんが、早くも市場に慣れ、皆さんとも仲良くなって、

物事の飲み込みや馴染むのが早い。

小原君も、発奮して仕入れに参加。

しょっぱなから見込みテスト。

相並ぶ鹿児島の天然鯛。

見た目には、どれも同じで、2㎏前後のもの。

肉身を触っても、えらを見ても、どれも遜色ない。

さて、どれを仕入れるか? どうする!

早速、彼の手を取っての0-1テスト。

内心(できるかな?)不安・・・・・。

しかし、最初の一匹に、指が開かない。

微妙な差であるが、指はハッキリ感知している。

「おぉ!小原君、なかなかいけるでないカイ」

次に、試しに大庭さんと選手交代して確かめ。

なんと、同じ結果。

思いのほか、気が通っている。

すごい!二人とも才能あるぞ!!

何事も、現場主義。現場で鍛える。現場で学ぶ。

これが、最良、最短の道。

今まで、困難だった仕入れに、光が射した瞬間でもある。

先日、朝のミーティングで話した「啐啄同時」のこと。

ヒヨコが殻をつつき、親も殻を同時につつく。

教える、学ぶは、スパークしなければ通じない。

すべては、時である。機である。

人の出会いも、気付きも、

時という不可思議が、解決してくれる。