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急に暑くなったある日、
野生児の福田君が「ヘビがいました!」と手で掴んで持ってきました。
ヘビ嫌いの私は逃げ腰になり、 一緒にいた研修生の恵美ちゃんもびっくりして逃げるのかと 思いきや、
「ウワー見たい」と飛んでいきました。
二度びっくりです。
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これなんだと思います? 種取り用トウ立ちほうれん草!! |
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でも、後から考えてみると 私の方が間違っていたかも知れません。
あの女王蜂が何百匹も何千匹も子供を産んで、農園のスタッフが咬まれるかも知れないし、三角山に登山する人が咬まれるかもしれません。
私はただの怖がり屋でオセンチなだけなのかも知れません。
皆さんはどう思われますか?
とにかく、まほろば農園に関しては、
生態系は完全に保存されていることだけは確かです。
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ムンムンと目には菜の花、耳に蝉
あのおいしかっ菜花も今はもう皆菜の花になりました。
この美しい菜の花の海は、その甘い初夏のかおりと共に、子供の頃、菜の花の中で鬼ごっこした記憶をよみがえらせてくれます。
菜種油用に至るところに植えられていた、 日本の原風景とも言えるアブラナは、
もうあまり見ることは出来ません。
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最近では、燃料用に遊休地や裏作として、 菜の花を栽培する動きも各地で復活し始めているようですが
(菜の花プロジェクト)・・・・・ まほろば農園では、一部種取り用と、 後は草刈機で刈って、そこに不耕起で豆類や、
キャベツを植え、刈り取った菜の花をまわりにかけてあげます。
つまり草マルチです。
草マルチで微生物の温床を作ってあげて、作物や、微生物を夏の暑すぎる紫外線や、乾燥から守ってあげ、
自然の力で作物を育てていくためです。
草刈機で刈った菜の花や、雑草の切り株(根)も 、そのまま微生物のエサになり、豊かな生態系を構成していってくれます。
つまり、循環農法です。
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一見のどかで、過酷な自然のスケジュール
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こう書くと、何か自然を満喫して、のどかに農作業をしているようですが、実際には、一日に一度も我に帰って、景色に浸ることなどないようなのです。
お天気を気にして、一日に何度も空模様を見るのですが、景色は視界にも意識にもあまり入ってないようです。
農業というのは、季節の移り変わりや、お天気など、しぜんのリズムに合わせて種を蒔くべき時に蒔き、苗を植えるべき時に植え、タイミングよく施肥したり、手入れしてあげないと作物は順調に育ってくれないからです。
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右:じゃが芋の土寄せ。
甲賀さん、大島さん。
左上:きゅうり苗の床作りとヌカまき。
左下:スイカのトンネル作り。
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じゃが芋の剪定(2本仕立て)。 |
自然ハーブ園で草刈作業。 |
まほろば農園のように、年間通して160種類以上も作物を作り、 人工管理できない露地野菜が主体ですから、タイミングを逸すると言うことは、命取りになるのです。
毎日、自然のスケジュールに追われてあくせく働いているというのが実情です。
農園スタッフ
農園は今年は社員二人と研修生三人、アルバイト一人(週一くらい)、パートさん二人(午前中だけ)、 よろこびの家さん一人(午前中だけ)と私の総勢十人の家族です。
古株は、私とチーフの福田君、パートさん一人だけなので、 人数は多いのですが、おまかせすると、カン違いや、ミスが続出するので、
念入りな文章によるミーティングと、実地指導が欠かせません。
それでも毎日のようにドラマがあります。
指導者の資質が問われるところです。
指示は、簡単明瞭にわかりやすく、もれなく、意味と意義も理解してもらいながら・・・と心がけつつも、私の方が教育されている毎日です。
それでも全員農業が好きで、自然が好きで、真面目で真剣に生き方を考えている人ばかりなので、失敗にも、私の厳しさにもめげず、前向きに日々新たに頑張ってくれている素晴らしい集団です。
0−1テストも毎日のように実践し、二人新たに出来るようになりました。
遅くなりましたが、来月は農園スタッフの紹介をさせて戴きたいと考えています。
今年は越冬野菜がいっぱい
菜花に続いて、
サニーレタス、サラダ菜、エンダイブ、パセリ、ミツバ、ニラ・・・と、去年から植えていた野菜たちがいっせいに収穫中です。
去年は根雪が遅く、小高い山の寒風にさらされながら、何回も融けたり、凍ったりを繰り返していたので、幼い苗はとても生き残れないと思っていたのに・・・・・
自家採取の種は年々強くなっているようです。
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いっぱい取れるので、サニーレタスや、サラダ菜は、去年より半額くらいにして販売しています。
近くに生えているハルニレの種が、サニーレタスやサラダ菜の中に落ちて洗わないと取れません。
農園で洗うと傷みやすくなるので、ご家庭で食べる直前に洗い流していただければと思います。
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生き生き農園サラダ
まだ農園でレタスやキャベツが取れないので、私は、サニーやサラダ菜をキャベツのように千切りにして使っています。
二つを混ぜ合わせ、サラダボールに入れて、ミツバや、春菊、ルッコラ、レモンバーム、など香りのものをその日の気分で選んで乗せて、自家製ドレッシングをかけて食べれば生き返ったような気がします。
農園ではまだとれないけれど、トマトやキュウリ、大根など千切りにして載せても大好きです。
コカブやラデイッシュ、赤リアスからし菜、エンダイブ、パセリ等も色どりや、香りづけ、味のアクセントづけに日替わりで使います。
農園野菜オンパレードです。 時々フルーツもいれます。
さらに、その上に、冷凍ボイルえびや、小さなボイルほたて、またはシラス、チーズ。
タマゴなどトッピングすれば栄養満点です。
新鮮で安全な野菜は生野菜サラダが最適、ただ洗って切って体裁よく盛り付ける誰でも出来る簡単なお料理で、しあわせになれます。
サニーレタスは酢味噌あえも最適です。
(ただし食べる直前に合えること)
左上からほうれん草・赤リアスからし菜、左下:水菜・大根。 |
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小さな実をつけ始めたハウスのミニトマト
早植えのハウスのトマト、ミニトマトは順調に生育し、もうニ番花までついています。 一番果もかわいく付いて、今年は去年より半月ほど早く出荷できそうです。
農家の人たちは(私たちも農家の人達かな?)一番花は、花は咲いても止まりにくい(実がつきにくい)ので、トマトトーン(ホルモン剤)を付けるのですが、まほろば農園では、不思議と毎年着果してくれます。
恐らく、ある程度、実が大きくなるまでミネラル以外の肥料も水もあげないで、<3分の寒さひもじさ>(5分かな?)で育てているので生殖力が強いのだと思います。
定植してから一度も水はあげていないし、0−1テストしてもトマトさんがいらないというからです。
不耕起のせいが大きいと思います。
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この前、農園見学に来られた方が、トマトを植えているベッドを足で踏みつけて、レンガのようにカチカチなので驚いていました。
何しろハウスの中は、雨は降らないし、気温は高いし、それなのに一ヶ月半も水を上げていないのですから無理もありません。
それでも、店頭で家庭菜園ように販売したあのみすぼらしい苗と同じ苗が、このように大きく育っていますので、苗を買われた方、どうかご安心下さい。
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露地トマトは突風と零下の洗礼
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5月2日に露地に定植したトマト類はまだ寒かったので、ビニールトンネルをしてあげたけれど、二日目に突風が吹いて、朝行ってみると、トンネルがはがれてしまっていました。
それでも生きていたので、そのままにしていると、その後、5月9日に零下の天気予報がありました。
これはさすがにトンネルを被せてあげないと凍りついてしまうと思い、またビニールをかけてもらいました。 |
ところが次の日に行ってみると、またビニールが飛んでいました。あたり一面は真っ白な遅霜です。
サニーレタスやサラダ菜など、凍って収穫出来ませんでした。
ところが、トマトは不思議と無事でした。
しかし、さすがにしばらくいじけていましたが、もうすっかり元気になって花を咲かせています。
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低温で堅くて、水分の少ない丈夫な苗に育てたのが良かったようです。
5年ほど前に、5月5日に早植えしたトマトは、トンネルしたのに凍って死んでしまいました。 段々苗作りも上手になっているようです。
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0−1テスト通りに育てて間違いないと確信を深めました。
果菜類の定植は今日(6月4日)までで、スイカが終わって、後はきゅうり半分を残すのみとなりました。 |
見放された小かぶ
栽培密度を間違えたのと、種まき機が壊れていたのとで、種が集中的に落ちてしまい、恐ろしいほど
密植になってしまいました。
発芽して来た所を見てびっくり。
こんなのを間引いていては、時間がかかりすぎて、次の作業まで遅れてしまいます。 見捨てるしかありません。
忘れた頃にふと見ると、それでも小さい蕪が出来ていました。
試しに食べてみると、「う〜ん、美味!」これは捨てるに忍びないと、ざくざく間引いてどうにか、今、収穫中です。
手入れをしていなかったのと、水やりもしなかったので、葉っぱは虫に食べられ穴だらけですが、根っこは捨て難いのです。
在来種なので、収穫期間が数日しかなく、その為に、品質が劣化してしまいます。
感謝デーくらいで終わりになると思います。
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今、出荷中の野菜たち
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こかぶ、小松菜、ほうれん草、水菜、ちりめんからし菜、赤リアスからし菜、春菊、チンゲンサイ、大根菜、ルッコラ、ニラ、ミツバ、パセリ、エンダイブ、サニーレタス、サラダ菜、ラデイッシュ、白菜な、レモンバーム、タイム、オレガノ、ミントなど、主として葉物類ばかりです。
果菜類、豆類、根菜類は7月頃からになりそうです。 |