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まほろば自然農園
 
 

 ハウスでの種まき、花作りから、路地の種まき、支柱たて、定植と、日々が目まぐるしく、お天道様のご機嫌をうかがいながらの毎日になりました。
今年は雪解けが遅く、解けてからも雨が多くて、なかなか露地の仕事ができません。  

 お天気によって人手の手配や、スケジュールの変更は日常茶飯事で、天気予報が狂えば、スケジュールなどあって無きがごとくです。



 
 
 

 こんな中、5月の感謝デーの最終日、15日には3月19日に予定していて果せなかった、中島紀一先生の講演会が開催されます。

名実ともに日本の有機農業の第一人者としてはばからない先生の講演です。農園のスタッフ全員に聞かせてあげたいと思うのですが、この忙しさの中で、ままならないお天道様のおかげで思うように農作業がはかどってくれません。
もしかしたら、13日、14日と雨で、15日は晴れて、一番忙しい日になるかもしれません。

 でも、目の前のことも大切ですが、私たちがどんな農業をしていかなければいけないか、地域の中でどんな役割をしていかなければいけないか、100年の大計を持って、どんな国づくりをしていかなければいけないか、それは同じように大切なことです。

特に農園スタッフに認識を深めてもらいたいと思うので、全員参加の予定です。  
そして、これからの農業は、消費者の方たちとも一体になって進めていかなければならない農業です。
是非とも大勢の方たちの参加をお待ちしております。


 
 
 

 毎日お天気に振り回されていると、本当に農業は天地の恵みと共にあるのだとつくづく感じます。今はハウスが多くなり、湿度まで自動制御できるようになったりしているけれど、三寒四温の微妙な風向きや強さなどの変化や、ゆらぎなど、生命を生命たらしめている本質的な部分まで本当に数量化して管理できるかなと思ってしまいます。  
 異常気象で、外部環境が厳しくなればなるほど、そのような中でもストレスに打ち勝って、生き残った作物が、人にも強い生命力を与えてくれるのではないでしょうか。

 

 もちろん生命力といえば、自家採種(遺伝子)もとても大切です。作物も人も生きとし生けるものすべて遺伝子によってつながり、遺伝子もまた外部環境の影響を受けて、長い歴史の中で変化していきます。


 突然変異も含めて遺伝子はスパンの長い外部環境だともいえます。
そのような意味で言えば、毎年、自家採種してそれを翌年、種蒔きしてできるだけ自然に育てて、また自家採種して、という私たちの行為は単なる繰り返しではないことが分かります。

 


 
 しかし、それだけでは余りにも気が遠くなるような話です。

それで人類は、環境の急激な変化の中で、突然変異を起こし、好ましい味や形に変わったものや、自然に交雑してより良くなったものを選抜して育成してきました。

そのうち、自然に交雑するのを待つだけでなく、遺伝の法則を見つけて、人工的に交配して、新品種を作り出せる遺伝子組み換えという技術を発明してしまいました。

 また、放射能で遺伝子に突然変異を起こさせて、新品種を開発することもやっています。

 
 
 


 
私は、人工交配(F1)は、有害な薬品を使ったりなどの不自然なことをしない限り、悪いことだとは思えないのです。むしろ、雑種強勢は、必要なことだと思っています。

逆に同じ品種を同じところで何年も何年も作り続けることは、人間と同じように近親相姦で、かえって生命力が低下しているように思います。  

 問題は人工交配の目的がどこにあるかということです。
これまでのF1種は、多肥に耐えられて、どんどん大きくなる品種が求められてきました(多肥多収)。
それでも窒素肥料をあげ過ぎると、病気になるので農薬を使ってきました。農薬の使用が前提の品種改良といっても良いでしょう。
目的が経済優先だからです。
 
 
 
 
 



 
 窒素の代謝障害は、作物自体の病気だけでなく、植物体内への硝酸態窒素の残留という問題(発ガン性があります)、環境汚染なども引き起こしています。

 
  主としてハウス栽培のほうれん草など青菜類の葉っぱにその残留が多く、問題になっています。これは化学肥料を使った慣行栽培の作物だけでなく、有機栽培でも窒素分の多い堆きゅう肥の多用によって検出されています。  

 つまり、多収を目的として、窒素肥料を多く施せば、慣行栽培でも有機栽培でも、作物は代謝障害を起こして、硝酸態窒素は、作物に蓄積してしまうわけです。

 

 従って、どんな農法を選択しようとも、いかにすれば少しでも多く収穫して、収入を上げることができるかではなく、あくまでもその目的は、作物がいかに自然に生き生きと生きていける状態を作り出すことができるかということです。  

 生き生きと輝く作物の生命を戴いて、私たちも生き生きと生かされて行く。そして地域も・・・・地域の集まりである国も・・・・。だから目的さえ間違わなければ交配(F1)によって、より良い方向への品種改良はどんどん追及していくべきだと思うのです。  

 例えば、栄養価や良食味、良食感の追求、対病性の追求、かぼちゃのツルやとうもろこしの背丈の矮小化等々。


 

 
 
 また、目的をしっかり見据えた上で、いかにして効率的な農業を営んでいくかということは、目的を達成するために大いに追求して行かなければなりません。目的と手段が逆転することが問題なのです。  

 そんなわけで、次はまほろば農園の自然交配の話をいたします。


 
 
 


 
“これ本当に水菜なの?”  

「あのー、まほろば農園の水菜買ったんですけど、水菜特有のシャキシャキ感がないんですよね。葉っぱもなんとなく違うようだし、これ本当に水菜なんですか?」  

  私はまだその水菜を食べてなかったので、シャキシャキ感がないと言われて申し訳ないのですが、妙に感心してしまいました。

水菜はサラダ素材として、近年良く売れるようになった野菜ですが、私はそんなに美味しいとは思えず、何で売れるのか分からなかったからです。
なるほど、水菜の良さは、シャキシャキ感だったんだと改めて気づかされ、お客様にも水菜にも、申し訳ない気持ちでした。




 
 

 去年、水菜の種取りをしたときのことです。
水菜は油菜系なので周りに油菜系の野菜が混ざらないように配慮していたのですが、付近に自然に落ちた種から小松菜が少々自生していました。

混ざらないように行く毎に抜き取って、農園スタッフにも努力してもらっていたのですが…。

 実際に今年になって植えてみると、きれいに混ざっていました。  
水菜でもなく、小松菜でもない、新品種ができてしまったのです。
葉っぱの切れ込みは深く、水菜系で、株や軸は太く、小松菜系で、水菜より味があって、小松菜より複雑で美味しいと感じました。

成長も旺盛で生命力にあふれています。しかし、いくら姿・形が水菜系とはいえ、最大の特徴であるシャキシャキ感がないとなれば、水菜として売ることはできません。

 
 そこで、以来まほろばオリジナル菜と命名して販売することにいたしました。(その後、潅水しすぎになっていたので、しばらく潅水をやめていると、シャキシャキしてきました)

 いつでもマイナーな野菜は余り売れないのですが、このまほろばオリジナルは良く売れています。
お客様にも気に入っていただけたようです。何といってもパワフルです。何しろ、こぼれ種から自生した小松菜と交配したのですから・・・・・・・(人為ではないので、正しくは交配でなく交雑かもしれません)
 





 
 ところがそのこぼれ種の小松菜も、13年ほど前に自家採種したとき、近くにあったチンゲン菜やくきたち菜とも交雑してしまいました。まさに、トリプル雑種です。

その時、初めて油菜科同士交雑することを知りました。
その後も、白菜と交雑したり、油菜と交雑したり(その後は、半分意図的でした)しながら、全体としては、小松菜の外観を保っていたのですが、その内、あまりにも多種多様な外観を呈するようになりました。

小松菜という名前で、販売するには厚かまし過ぎると思えて来ましたので、3年ほど前から、自家採種する時に小松菜っぽい姿形のものだけ残して、後は抜き取り、選抜育成することにしました。
今年あたり全体としてやっと小松菜らしくなってきました。  
 その種がこぼれたのが自生して水菜と交雑したのです。
ですから、その小松菜も、単なる小松菜でなく先述の通り多種多様な遺伝子を持った小松菜ですから、交雑した水菜(まほろばオリジナル菜)も、雑種中の雑種です。


 
 
 
 


 
 さらに、前述の油菜は、宮崎県の椎葉村(平家の落人が800年間も暮らして来た人里離れた村)で、800年も焼畑農業を続けて来た椎葉クニ子さんというおばあちゃんから主人が貰って来た種です。  

 作ってみると美味しくないので、お客様も余り買ってくれません。それで、もう作るのを止めたのですが、そのこぼれ種が毎年畑のあちこちから自生して、取っても取っても無くならないメチャメチャ生命力の強い菜っ葉なのです。

  そんな遺伝子も入ったまほろばオリジナル菜が、パワフルなのも肯けます。味も複雑で甘味があり、超ウルトラ雑種万歳です!!だから、F1種を否定してはいけないのです。  
まほろば農園ではそのほかにもいろいろ雑種を育てています。


 
 

 
   菜花、小松菜(少し)、サニーレタス、きぬさや、越冬人参。  越冬人参、菜花以外は、すべてハウスですが、あと10日ほどすると、今春一番の露地の青菜類、ほうれん草、サラダあかり、水菜、ルッコラ、チンゲン菜、ラデッシュ、小松菜等が、続々と出て来る予定です。  
まほろば農園では、ほとんど露地栽培ですが、寒くて露地で作れない時には、温床で果菜類の苗作りをする処以外の空いた場所に、青菜類を植えています。  またペルーなど南米の高山地帯がルーツのトマトを育てています。

トマトは露地も色々作ってみて、ハウスの中が潅水をコントロール出来るので、本来の生育環境に一煤@  ヤ近いと分かったからです。
 

 最初は、露地=自然と言う先入観があって、絶対露地にこだわっていたのですが、段々トマトにとっての自然はハウスの中だと分かって来ました。もちろん、南米の高山地帯で露地で作るのが一番なのでしょうが・・・・・・・。

それで、6月になって暖かくなって来ると、出来るだけ屋根以外の処は、夜も昼も全部開け放って、半露地状態にしています。

そして、雨の時だけ、雨が入らないように側面を閉めることにしています。それが、トマトが病気にもならず、美味しくて丈夫に育つようです。  

 ただし、ハウスは大中小と3しかないので、とても面積が足らないので露地でも一部作っていますが、ハウストマトの方が味がよく、よく売れています。
トマトばかりは、どんなに無農薬・無化学肥料で作っても美味しくなければ、売れません。

 

 

 
 トマト・ナス・ピーマン・胡瓜など、果菜類の定植の時、集中して人手が必要なのですが、お手伝いして下さる方があれば、ありがたいと思います。
また、遅々として進まない第6農場の石拾いなどもあります。  

いま、去年から、まほろばのお客さまでずっとお手伝いして戴いている方がいて(土・日とか、祭日とかに)大変助かっています。
何かもうスッカリまほろば農園が似合う人になって、去年の始め頃から比べるとすっかり男らしくなって、明るく感じられます。
農園スタッフとも仲良く楽しくやっているようです。
本当にありがとうございます。  

お手伝いして戴けそうな方は、名前と電話番号を登録して戴ければ、必要な時に事前に連絡させていただきたいと思います。







 
 



いつも、まほろばを御愛顧頂きありがとうございます。

(一) 日ハ君臨シ カガヤキハ    
    白金ノアメ ソソギタリ    
    ワレラハ黒キ ツチニ俯シ    
    マコトノクサノ タネマケリ

(二) 日ハ君臨シ 穹窿ニ    
    ミナギリワタス 青ビカリ    
    ヒカリノアセヲ 感ズレバ    
    気圏ノキハミ 隈モナシ

(三) 日ハ君臨シ 玻璃ノマド    
     清澄ニシテ 寂カナリ    
     サアレマコトヲ 索メテハ    
    白堊ノ霧モ アビヌベシ

(四) 日ハ君臨シ カガヤキノ    
    太陽系ハ マヒルナリ    
    ケハシキタビノ ナカニシテ    
    ワレラヒカリノ ミチヲフム               
  
              宮澤賢治 『精神歌』より



 

 
  先日、朝のミーティングで西岡さんから教えていただきました。
今の日本の応援歌のようにも感じます。  
先日、ビニールハウスの入り口でミツバチを見かけました。
まだ気温が低いせいか、うまく飛べずに困っている様子でした。
ハウスの中で育っている絹さやの白い花に誘われたのでしょう。  
天候が安定しないとされている本年ですが 今までと変わりなく皆様に安心、安全、そして美味しい野菜をお届け出来るように、農園一同力を合わせて頑張っていきます。  

以下は東京に住む私の親友である阿部宏樹が送ってくれたメールです。




 

  ボクシングジムで仲の良かったスパーリングパートナーの高橋は、福島は会津若松の男です。
3/11での会津と言えば、地盤が固く建物の大きな被害は無かったと言います。  

電話で話ができた3月下旬、市内は徐々に正常に戻りつつある、とのことでした。  
しかし、今朝のフジの報道では、『会津若松市は、福一原発から1 00`離れていても放射能被曝を恐れ、観光客の足が遠退いた。観光の町を先の見えない深刻なダメージが襲った』 とありました。  たまらず高橋に状況を確認したところ…↓

 
 
   
元気です!

昨日の夜、林さん達(ジム仲間)が宮城や福島のボランティアに行く途中に会津に寄ってくれました(^^) 観光業は確かにダメージを受けました。
物資は通常に戻っています。
欲しい物は経済の流通です。
少ないですが県外の車も見る事が出来、少しづつ観光地に来てくれる人が増えています。

 個人的に出来る事は、情報の拡散です。
会津の観光が復活してきはじめている事、とにかくこちらは安全で皆が観光している情報が広がって行ってくれる事を願っています。

人が入って来ていないと言う情報を、現在進行形で広めているマスコミには腹が立ちます。
事実ではないし、恐怖を煽り視聴率をとる事だけが目的としか思えません。
復活しはじめている事を報道して欲しいです。それが報道されず危険だと言う認識しか植え付けない。

なので、個人的にでも良いので会津が復活して来てるみたいだよと出来る限り広めて欲しいです。
出来る限りでいいです。

お願いします。

-------リングでは、相手を打ち負かした勇敢な会津若松の男が、今助けを求めています。
GW中ですが、国会は予算委があり、週末は来年度の採用試験。
残念ながら今回のボランティア隊に参加が出来ません。

では、自分には何が出来るでしょう? 若松城(鶴ヶ城)、白虎隊の飯盛山、赤ベコ、絵ろうそく、起き上がり小法師。

『観光の町、会津は元気です』情報の拡散がやっとです。
協力してください。
情報の拡散には、人の繋がりが必要です。
出来る範囲で構いません。
知人友人、職場の同僚に、伝えてください。お願いします。

『会津は元気です』  阿部



 ボランティアや募金、節電や反原発、正しい情報の伝達。
日々、大切に生きること。

出来ることを出来る範囲でしていけたらと思います。


   

 

2011年5月号

→過去の記事一覧

   
   

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