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まほろば自然農園
 
     

   

 

   

 一ヶ月半も、降らなかった待ちに待った雨がやっと降りました。雨が降らないので、成長の遅れていた露地のナスや、ピーマン、キュウリ、ささげ、インゲンなどの豆類が一気に生長し、収穫に追われています。

 キャベツや白菜の種まきや、定植、秋大根の種まき場所作り、などなど、男の人たちに間に合うように仕事をしてもらおうと思うと、私が出来るだけ多くの収穫を引き受けることになります。結果、収穫、収穫、収穫、朝から晩まで収穫の今日この頃です。

 何と言っても豆類の収穫が一番大変です。キヌサヤ、スナックエンドウ、大平ささげ、3色いんげん、モロッコ・・・なんだか、豆類が夢に出て来そうです。もうすぐ白ささげも採れそう!!





 

   
   
 種まきや定植が遅れると、キャベツや白菜が漬物時期までにシッカリ巻いてくれないし、大根は太ってくれません。
また、まだ暑い時期に早く播き過ぎると、虫が付きやすかったり、輪黒大根になり易いので、お天気を見ながら、適期を見計らって、一気に植えていきます。
すべて露地野菜なので、雨の降る前日に植えるのです。

 雨が降ると思って降らなかったら大変です。
一万本以上の大根が発芽してくれません。
 発芽してくれない時、次の雨を待って植えるともう間に合わなくなるので、本当に適切な判断力が必要になります。
しばらくは気が抜けません。

   

 

   

 ハウスでは、トマト、ミニトマト、キュウリ(味一角)、ナス、シシトウ、バジル、エンツァイ、露地では、 ミズナ、チンゲンサイ、大根菜、ニラ、キャベツ、レタス、サニーレタス、大根、カブ、ズッキーニ、ゴーヤ、ナス、ピーマン、トマト、人参、ブロッコリー、カリフラワー、大葉、と、前述の豆類等です。
 法連草と小松菜は、次のが出来るまでちょっとお休みです。


 

 

   

 

   
 
 夏になると、いつも思うのですが、一般のスーパーなどに比べて、自然食品店では、トマト、ナス、ピーマン、キュウリなどの果菜類の売れ行きが今一つと言う感じがします。

 それと言うのも、民間療法では、ナス科の果菜類は体を冷やすので、多く食べてはいけないことになっているからです。

 確かにこれらの野菜には、カロリーがほとんどないし、アルカリ性で抗酸化物質や、酵素、ビタミン、ミネラルも多く、食べ過ぎれば、冷えるかも知れません。でも、カロリーのあるタンパク質や脂肪、炭水化物を摂らないで、果菜類ばかり摂るわけではありません。
カロリーのない野菜には、カロリーのある3大栄養素(タンパク質や脂肪、炭水化物)を消化吸収する為に必要な栄養素が一杯あるのです。

 3大栄養素ばかり摂っても、消化できず、代謝障害を起こして、これもまた、体が冷えてしまいます。両方をバランスよく摂ることによって、お互いに働き合ってエネルギーを生み出すことが出来るのです。

 生命の問題は、一つ一つの栄養素を切り離して考えない方が良いのです。

 
   

 

   

 特に夏は抗酸化力の強い果菜類をしっかり摂ることは、強い陽射しや暑さで酸化した体を還元する為に必要なことです。
 また、カリウムの多い果菜類やサヤ豆類は、冬の間にからだの深部に溜まった古い塩分や、毒素を汗や尿として排泄し、体の大掃除をしてくれます。

 夏は体の大掃除をする絶好のチャンスなのです。その為に果菜類やさや豆類などの夏野菜は大いに役立ってくれることでしょう。
そして、こってり系のカロリー源もお忘れなく。



 


   

 

   

 

  キッズシェフは、小学校高学年の子供たちが親子で参加して、まほろば農園で収穫し、スープカレーのお店「らっきょ」の井出さんに作り方を教えてもらうという毎年、恒例の行事です。
 にぎやかに、人参やズッキーニ、キュウリ、ナス、ピーマン、スナックエンドウ、大平ささげ、ミニトマトなどを袋一杯に収穫して皆嬉しそうです。

 後はバスの中で、私の話と質問タイムです。
一人の男の子が良い質問をしてくれました。


 

   

 

   

  「まほろば農園では農薬をかけてないのに野菜が虫に食べられないのはどうしてですか?」

 夏場の青菜類は虫に食べられて困るのですが、子供たちが収穫した野菜は上手に管理すれば、ほとんど虫に食べられないで済む野菜ばかりでした。

 野菜と言うのは、乾燥し過ぎても、湿気過ぎても、虫や、病気になりやすいので、そうならないように、色々工夫していることを話してあげました。

その、一つが生草マルチです。



 

   

 

   

 果菜類や豆類のベッドとベッドの間の通路に草を生やして、背丈が高くなり過ぎないように、定期的に草刈機で草を刈ってあげると、生草がじゅうたんのようにびっしり敷き詰められたようになります。そうすると土が乾きにくく、土壌微生物も棲みやすくなります。

 草の背丈が高くなると、風通しが悪くなったり、作物に太陽が当たりにくくなるし、害虫が棲み易い環境になってしまいます。従って手遅れにならないように草を刈ってあげることが大切です。

 まほろばでは、稲や麦を作っていないので、マルチする為の稲ワラや、麦稈がなく、刈り草を集めるのも大変で、生草マルチは苦肉の策でしたが、今では大変気に入っています。
 
 何よりも保湿力が高く、緑肥にもなるし、労働力の軽減にもなっています。



 

   

 

 

   

 あと、電磁波のアースと土壌菌のお話をしました。

現代では何処に行っても電磁波に囲まれていますが、道路もほとんどアスファルトで、体に溜まった電磁波をアースすることが出来ません。

 でも、皆で楽しく収穫している内に、電磁波が抜けていってくれること。
また、土壌菌は腸内微生物とそっくりで、現代人は、腸内の有用微生物が貧困になって来ているのですが、まほろば農園の健康な土の土壌菌が、収穫している間に、いつの間にか付着して、健康にしてくれる事、など話しました。

 ちょっと、小学校高学年には難かしかったかなあ?


 

   

 

   

 

 先月の13日、主人の本の推薦文を書いて下さった、東京農大名誉教授で発酵学者の小泉武雄先生一行が、農場見学に来られました。

 ハウスのキュウリをその場で食べられて
「甘くておいしいねー、昔のキュウリの味がする」
との事、ミニトマトも絶賛して頂き、

「どうしてこんな美味しい有機野菜を
ホテルのシェフは、
農場に来て仕入れて行かないのかねー」
と繰り返す事しきり。
とても気さくで明るい先生でした。

 それでは皆様、夏野菜をシッカリ食べて、体をきれいにしてくださいね。


 


2013年8月号

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