有機農業の発展を望む連続セミナーに参加して
先月の6/27日、東京の消費生活センターで開かれたセミナーに参加して来ました。農水省の環境保全型農業対策室からの報告と意見交換会が主なものでした。主催者側からは、有機農業の生産の開発、研究、支援を支えるべき「有機農業生産法」の制定が求められましたが、有機農業を支える環境は、とても厳しいものがあります。
有機農業で野菜を作る事は不可能?
なぜ切り捨てられたか?それは無農薬で野菜を作る事は不可能と判断したからだそうです。もし出来たとしても、広範囲に渡って大型化することは出来ず、とても採算の取れる農業は出来ないし、有機農業は誰でもがマネできない一部の篤農家のもの、と言う認識のようです。しかも、その中でも、野菜農家は一番経営が成り立つのが難しく、有機農業どころか、環境保全型農業の補助からも切り捨てられているとの事、うーん・・・知らなかった!!
政府の予算も厳しい中、見込みのないものは切り捨てる政策のようです。それならば、有機野菜を作る事はカーンタン!!経営もラークラク!!と言うのを実証しなければなりません。
これが一番難しいけれど取り組み甲斐があるかも・・・・・・・・・?
JASマーク取得が難しくなった事もあって、実際には有機農家の数は減少しているとか、このままでは日本の有機農業は滅びてしまいます。ガンバレ!まほろば。
原理は簡単!まほろば有機農業
土壌分析も天然農薬でさえも使わず、福田くんの0−1テストの腕一つで作物は結構スクスク育っています。0−1テストすると野菜が、今何をして欲しいかみんな教えてくれるからです。水が欲しいか、どれくらい欲しいか、どんな肥料がどの位欲しいか、いつ種まきして欲しいか、どこに種まきして欲しいか、お隣さんは誰がいいか、いつも福田くんは野菜と会話しています。心やさしい福田くんには野菜も気を許して何でもコミニュケーションしてくれるようです。これほど簡単な農法はありません。ただ人手が足りなくて、こうして欲しいと解かっていても、野菜に十分な事がしてあげられないことも多いのですが……。
本来、ふさわしい環境と、必要な栄養さえ与えてあげれば、自分の力でスクスク育つもので、農薬や、化学肥料をあげるから、あげなければ出来ない土地になるのです。 だから、人間が有機農法の出来ない土地にしたのです。だから今すぐ出来なくても、有機農法を出来ないと切り捨てるのではなく、段階的に到達すべき最終目標に掲げて欲しいと思います。
農業の大型化、集約化が官の目標
国際的な圧力の中で、農業を自由化せざるを得なくなった政府は、輸入農産物に価格的に対抗するために、補助政策によって、農業の大型化を推進して来ました。機械化を推し進め、生産コストを削減するためです。そこからも、小規模有機農家は落ちこぼれてしまいました。 しかし、この施策は、慣行農法を推し進めて来たと同じ過ちを犯しているように思います。他のどんなことを、大型化、機械化したとしても、食に関する事だけは、合理化してはいけないと思うのです。大型化は有機では出来ないからです。有機に補助を出し、有機野菜が、国民に買いやすい値段で供給できるようにすれば、医療費削減にもなるし、地産地消で新鮮な野菜を供給でき、輸送費の削減で有機野菜の価格を下げる事ができると思います。それは、化石燃料を使わない事でもあり、あらゆる意味で、地球にやさしい、人に優しい事なのです。 なぜ、有機農業を切り捨てるのかとの質問に、政府の答は、予算削減の折から、将来性のない有機農業にまで予算が回らないとの事。有機農業を最終目標に掲げ、10年先、20年先を見据えた悠久の体系がないのです。
農家の後継者難が問題になっていますが、食や、環境問題に目覚め、有機農法をめざす若者たちも増えています。この若者たちの将来は、ますます、厳しいものになってしまいます。純粋な心と、情熱を持って汗水流して働く事に、生きがいを感じる若者たちを挫折させるような施策は、間違っていると思います。
お弁当持参の若者たち
私が家に帰って、お昼ご飯を食べようとした所、店長から電話がありました。ホウレンソウが全然足りないからすぐ取って来て欲しいとの事。ちょうど、農園スタッフがお昼休みに入った所です。気の毒なので私が行くことにしました。農園のハウスでは、アルバイトの小山内くんがお弁当を広げていました(他の人も皆お弁当を持ってきます)。