暑い暑いと言っていたら、急に寒さがやって来ました。 あっと言う間に最低気温が10℃以下に落ちて、人も野菜も寒さに慣れるのが大変です。 この寒さで、きゅうり、ナスなど露地の果菜類の収量が激減し、他所からの仕入れをしてもらうようになりました。 ハウスのトマト類も、なかなか色づかないので、出荷量が減りました。
在来種の野菜をこれまでに色々作って来ましたが、これほどヒットしたものはなく、驚いています。 と言うより、むしろ在来種は売れなくて、もう作らなくなった物も多いのです。 在来種は、昔から余り品種改良もされてなく、硬くて収量も味も良くないものが多く、また、近親交雑で病気にも弱かったりで、作りにくいという事もあります。 よく、在来種が美味しいと言われるのは、それは在来種が美味しいのではなく、在来種を作る人が、無農薬、無化学肥料で真心こめて作るから美味しいのではないかと密かに思っています。
種苗会社がこれまで作ってきた、今のF1は、如何に多肥料に耐えられて、収量を上げられるか、如何に見た目の良いものを作るか、如何に病虫害に耐えられるか、如何に自家採取しにくい物を作るか、如何に栽培期間が短く、回転率の良い物を作るか、と言う事に主眼が置かれてきたので、安全性や、味や栄養価、生命力は後回しになってしまったのです。 つまり、如何に最小の投資で最大の利益を上げるかと言うことを、何よりも優先させて来たので、F1が悪評を受ける事になってしまったのです。
大根は適期に大量に植えたので、スクスクと育ち心配はないのですが、問題は白菜、キャベツです。
両方とも苗作りだけはたくさんしたのですが、定植が遅れてしまい、結球が今年に間に合うかどうか心配です。
去る9月4日〜5日にかけて、大通りで有機農業フェスタがありました。 ちょうど、9月3日〜5日までが、まほろば感謝デーに当たるので、とても参加は無理と諦めていました。 それというのも、農作業は例年より遅れているし、感謝デーと重なるので、本店からの応援も期待出来ないし、出店するとすれば、農園のメンバーだけですべてを仕切らなければなりません。 野菜も足りないかも知れないし、フェスタは午前7時半までに納品なので、7時前には出発しなければ間に合いません。 その為には全員が5時(いつもは6時)に来ても収穫が間に合うかどうか分からないのです。 それに、感謝デーの野菜が間に合わなくても大変な事になります。2人はフェスタに行ってしまうので、残りのメンバーだけで、9時までに本店に売り出し用のいつもより大量の野菜を届けなければいけないからです。 失敗は許されません。
まほろば農園では、ほとんどすべての野菜を自家採種したり、自家交配させたりして、生命力の強い、独自のブランドを創り上げています。
まほろば農園では、作物が健康に育つには、どんな風にしたら良いか?どんな風にして欲しいかを、土壌分析ではなく、まほろばが独自に開発した人体感応メソッド(前身はOーリングテスト)によって、作物自身に聴きながら作っています。
2010年10月号
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