進歩発展の競争原理こそ文明の原動力でした。
しかし、今日その原動力の為、人類は先を見失い、自らを滅ぼそうとしています。かつての文明発祥の地が滅亡したように。
一つの発明は一つの楽と倍乗の苦の陰を生み、一つの進化は一つの光りと無眼の闇を招いて来ました。
今まさに世界は、その苦の軛を背負い、自らの闇に支配されようとしています。
月にロケットを飛ばした人類は、遂に何を知り得たでしょうか。
古人は月を心に迎え森羅万象と一になって、あえて戸外・他国に出る要はなかったのです。
基督の伝道も周囲4里を越えず、孔子は周遊万国といえども中華を離れず、共に2,000年の時を越えて人類の師表となっています。
知を求め、財を求め、名を求め都市に集中する物質時代は終焉を告げようとしています。
これから、郡郷に分散して自然に帰る心の時代が到来するでしょう。
国内自給率の最悪なる日本。
食糧難と経済破綻が何時来てもおかしくない今、自分を養う物は自分で作るべき時に迫られています。
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