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まほろばだより−健康コラム−

はじめに

 東京の友人から素晴らしい油を紹介されました。このオイルはα(アルファー)-リノレン酸系の油で、亜麻仁油や、シソ油、エゴマ油、魚油(EPA・DHA)などと同系列の油です。  

 リノレン酸系と、リノール酸系の油(紅花油、ゴマ油、ひまわり油、大豆油、コーン油、綿実油、調合油、調合サラダ油、グレープシードオイル等)は、ただ単にエネルギー源としてだけでなく、相反する性質を持ちながら、生命維持の根幹にかかわるところで、自律神経系やホルモン系、免疫系を機能的にコントロールしてくれています。無意識下で働いてくれているこれらの系は、自然治癒能力とも深くかかわっています。  

 例えば、リノール酸系は自律神経を緊張させ、男性ホルモンを優位にさせるとか、リノレン酸系は弛緩させ、女性ホルモンを優位にさせるとか、どちらが良いとか悪いとか言うことではなく、必要に応じてコントロールしてくれているわけです。従って、脂質栄養の系がどちらかに偏りすぎると、必要な時に緊張や集中が出来なかったり、リラックスしたい時に緩まなかったり、その結果、自然治癒能力も正常に働かなくなってしまいます。  

 

   

 
  ところが、戦後、食生活が豊かになると共に、リノール酸系の食物油の摂取量は、急激に増え続けて来ました。摂り過ぎて代謝し切れない油は、糖質のカロリー過多や、運動不足と相まって、血管壁を始め、体の各所に炎症をひきおこし、各種炎症性疾患の原因になっています。のみならず、炎症の継続は、ガンの引き金になることも分かってきました。  

 日本脂質栄養学会出版の『脂質栄養と脂質過酸化 / 奥山治美・菊川清美 編』によると、わが国の現在(1998年のデータです)のリノール酸摂取量(平均6カロリー%以上)は発ガン促進と言う点で、飽和に近い危険なレベルにあると言うのです。

 

0−1テストは20年以上前からリノール酸過多の予測  

 0−1テストは20数年前から、リノール酸系の植物油やマーガリンが体に合わないことを教えてくれていました。しかし、当時はまだ亜麻仁油もシソ油もありませんでしたし、オリーブ油も良いものがほとんどありませんでした。その中で国内産の良質のものだけ(金辺オリーブ園)を扱ってきました。しかし、オリーブ油も余り多くは必要ないようでした。

 

   

亜麻仁油の出現  

 7〜8年前から亜麻仁油を知り、0−1テストしてみてびっくり!! 必要性を直感し、どこにも先がけてすぐに取り扱いを開始しました。もともとは、アメリカのゲルソン療法と言う食事療法に取り入れられたオイルで、ゲルソン療法を日本に紹介された故・今村光一先生とのご縁でした。亜麻仁油はどんな病気にも、どんな人にも、ほとんど例外なく有効でしたが、難点は高価な事と、クセのある味と香りでした。そのため、料理として使うのは無理で、サプリメントとしてクスリ的感覚で飲んでいただく事にしました。それでも、大人でもなかなか食べにくいオイルを、アトピーの女の子がそのオイルをかけると、嫌いな野菜でもよろこんで食べると言われ、自分に必要な油を本能的に感じとっていることに、驚きました。

 

 
  エゴマ油の出現

 その後、同じリノレン酸系のエゴマ油も仕入れる事ができるようになり、北海道でも栽培できるし、昔は栽培していたことも知り、まほろば農園でも栽培するようになりました。エゴマ油は亜麻仁油より安価でしたがアクが強く、これもクセのある味と香りで料理に使うには難しいものがありました。

0−1テストでは亜麻仁油より良い結果でした(未精製の亜麻仁油に残留重金属が検出されるので良くないと言われる研究者の方もおられ、多少そのような事も関係しているかなと思いましたが、0−1テストでは気にならない程度でした)。

亜麻仁油もエゴマ油も未精製で、栄養価が高い反面、人体に有害なアクや夾雑物が多少肝臓に負担をかけるようでした。しかし、高くてまずいので摂りすぎの心配はありませんでしたし、デメリットよりメリットの方がはるかに大きいものでした。

 

しそ油の出現  

 そのうち国内で(原材料は中国)しそ油(エゴマ油を精製したもの)を作る所が出来、0−1テストしてみると、亜麻仁油やエゴマ油より総合的にプラス反応でした。肝臓の丈夫な人は未精製のエゴマ油の方が良い場合もありますが、少し摂ると、精製したものの方がよくなりました。精製すると栄養価も少なくなりますが、添加物や農薬、公害などの多い現代では、毒素を分解したり排泄したりする肝臓や腎臓は疲れていて、未精製の油は受けつけないようです。  

 その上、精製したしそ油は味にクセがなく、たまに魚臭さが気になる人もいますが、ほとんどの人がおいしく感じる事ができました。リノレン酸系の油は熱や光に弱く、酸化しやすいのが難ですが、酸化防止剤としてビタミンCやEを添加してあるので、過熱する料理にも少しは使えるようでした。もう一つ難点は、容器が遮光ビンではないので要注意でした。さいわい紙箱に入っているので、私は紙箱に入ったまま使っていました。

 もう一つ難点は、搾油の仕方が、圧搾しぼりでも、コールドプレスでもなく、薬品抽出でした(もちろん薬品の残留はありませんが)

 

 さらに、0−1テストで残留農薬は出ませんが、有機と言う認証もありません。 それでも0−1テストでは、総合点でしそ油が一番と出るので、お客様には優先的にお勧めし、健康相談された方には、すべてしそ油を使っていただきました。従って、精製してある事や薬品抽出を嫌がるお客様は、有機・未精製でコールドプレスの物をお求めになるので、いろんな考え方も尊重し、そのような亜麻仁油も販売して来ました。それぞれに、いろいろ一長一短あるものの、リノレン酸系の不足している現代人にはどちらも効果テキメンで、お客様に喜ばれてきました。

 

理想のオイルは  

 しかし、一方では本当に納得できるオイルも見つけたいという気持ちもありました。理想的には、国内産・オ−ガニック・コールドプレスのしそ油ですが、それでなくても高価なしそ油ですから、もし造ってくれる会社があったとしても、高くて誰も買える人がいないと思います。精製したものが良いか、未精製が良いかは、コールドプレスしてみなければどっちがいいかわかりません。

 

 

インカオイルの出現  

 そんな時でした。アマゾングリーンナッツオイルと言うインカオイルが東京の友達によって紹介されました。0−1テストしてみて本当にビックリ!!どの油よりダントツの一位でした。

NPO(特定非営利特定法人)アルコイリスのプロデュースで、有機認証は取得してないものの、食用油の国際コンクールで金賞を受賞しています。

アルコイリスは、ROHAS=Life Styles Of Health and Sustainability(=ロハス・人の健康と持続可能な社会の両方を望む生活志向から生まれた理念)を志向し、アマゾングリーンナッツを軸に、熱帯雨林の自然環境保全と、地域経済活性化を目指している団体です。
     

 

→次ページへ続く



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