十二時の周円を二度巡る今年。
四分の一世紀を来年に迎えんとするこの七月。
無我夢中で駆け抜けて来た今。
思いしは、ただこの一日、この一時、この一瞬。
後ろを顧みず、前を望まず、今日を一期として、精一杯働いて来た。
そして、多くの人との絆、豊かな自然との繋がり。
その形無き宝が、まほろばの命となり、道となった。
ただ子女の健やかならん事を援け、
人の康らかならん事を願い、
仕入れに心砕き、農に汗水を流し、
たよりに精を費やした日々。
或いは遠方に送り、近くに配り、
或いは物の由来を語り、人の按配に労した月々。
その繰り返しの年々、また歳々。
しかし、何れの世に在りても、 良き物を選び、
優れし品を作り、人の元に届けんことを願うこと一つ。
天の意に叶い、自然の気を穢さず、
人の和と成らんことを祈ること一つ。
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