3月11日、開国以来未曾有の三陸大震災に遭遇、重ねて世界史上類例の無い福島原発の大事故。
この日以来、日本は大変革を迫らざるを得なくなった。
黒船来航により明治維新が勃発し、原爆により太平洋戦争が閉じ、そして今原発爆発によって何が起ろうとしているのか。
今や放射能列島と化した日本の辿るべき道は、国民一人ひとりが命を見詰め、生を問い、自然を考えざるを得ない。
いやが上にも、今日の物質主義的世界観人生観では生きていかれなくなってしまった現実があるのだ。
そんな過酷な国内情勢の中で、まほろばは27周年を迎えた。
これを記念とするべきも、被災地の方々を思えば、心から慶事として歓べない。
今日まで来られた事を皆様に深謝し、ここに通過儀礼として止まることをお許し願いたい。
まほろばとしても、一商店としての視点から、常に日本という視座を中心に据え置かざるを得なくなった。
社是でもある「小国寡民」を国内にスケールを伸ばして見ざるを得なくなった。
全体としての個を俯瞰して、今をどう捉え、先へどう動くか。
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TPP問題で今年は幕開け、開放反対の最中、大震災に襲われて、議論は吹っ飛んでしまったが、依然予断は許されない。
米国のなし崩し的な強制力に日本農業の壊滅が大津波の如く有り得るからだ。
その聖域を守らなければ、日本は真の属国となってしまうだろう。
震災の爪痕を復旧するには相当の時間と献身を要する。
それはいずれ、努力で回復出来るだろう。
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だが叶わないのは、原発の被災と影響で、これはなお福島原発がどのように推移し、全国の原発が再び連鎖の悪夢を見ないか。
全国の沿岸に林立する不気味な原発の風景。
これは、何者かの意図に依らずして在りうる事だろうか、原爆被災国の受け入れるべき事だっただろうか。
日毎、汚染度が増す大気と海水。
そこで生産される農作物と海産物。
それらとどう向き合い、どう折り合いを付けて行けば良いのか。
すでに、有機栽培、自然農法の枠組みを越えての人為の届かぬ安全性を問われている。容赦ない自然の猛威は、意志や環境如何を問わずに迫って来る。
この災害を前に、人の無力さを思い知らされると同時に、人間のどうしようもない愚かさを思うのだ。ここまで至らねば分からないのか、至っても分からぬ人の如何に多いことか。
しかし、まほろばは嘆息しても事は解決されず、ただ今の今を歩み続けねばならない。
少しでも前を歩んで、道を開かねばと思う。
無能無才だが、今までの道を、再びと愚直に真っ直ぐ歩むことしか、私には出来ない。
新たなる切り口で、突破口を開いてくれたのは油、それも「ヘンプオイル」だった。
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4月に入って、改めて手にしたそのオイルは、大麻の種子からコールドプレスで搾油されて、200℃で16時間熱してもトランス酸が生じないものだった。
リノール酸とα―リノレン酸が3:1の比率では、理論的にまほろばは選択しなかったであろう。
だが、0―1テストでは、強力なプラス反応を示した。
それは何故か。
恐らく最近発見され医学的に注目されている「カンナビシンA」という超坑酸化物質のためではなかろうか。
まだ、カンナビシンが60何種もあり、無数の謎を秘めて解明されていない神秘物質が隠れている。稀なる不老長寿成分であろう。
先ず、手始めにオイルと麻の実の販売を始めた。
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これは、単なる一商品を提供するに終わるものではなく、国全体の農業・産業革命の火種となるほどの存在感のあるものだった。
大麻と聴けば、誰しもが否定的観念を抱く。私がそうであったように。
だが、大麻は日本の古代から戦前まで、悠久な歴史の中で栽培され、生活全般に無くてはならない必需品だったのだ。
宮中の神事から衣冠束帯、注連縄からオガラ(麻幹)で壁の漆喰、七味唐辛子に至るまで衣食住に活用されて来た。
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森下敬一自然医学会長が発見された第五の世界長寿郷「巴馬(パーマ)」。
長寿の原因は、当然自然環境全般によるが、特異な食文化に注目した。
その中でも、大麻の種の常用は尋常ではなかった。
日に30〜50gも摂取する。
臼で挽いた油で野菜を炒め、或いは麻の実をとうきびの実と挽いて粥にして、そこにも油を注ぐ。
専ら種のみを採取して、後は捨てる。
茎を漉いて繊維の糸にする風習もなく、ましてや葉を覚醒用に嗜好することもなかった。
その成分が無かったからだ。 |
今、世の中に取り沙汰されている大麻に対するイメージとは、対極にある産業用大麻は、人を健康にするばかりか、産業経済を活発化し、歴史文化を継承し、国を豊かにするものなのだ。
OOECD30ヶ国は、この先進的植物に注目して栽培活用に国を挙げて取り組んでいる。その抑制国は、ただ米国と日本だけなのだ。
米国の燃料政策などで、日本に悪印象を擦り込み、固有の伝統文化を封鎖したのだ。
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