とにかく、人為で自然をコントロールしようとすれば、必ず後々そのしっぺ返しが人間に襲い掛かってくる。 それは、世界の至る所で起こっている人災なのだ。 その大きな問題が鯨である。 牛肉を日本に輸入させるために画策した反捕鯨キャンペーンは、一見自然保護、動物愛護の平和運動のように映ったが、これがとんでもない結末を今生んでいる。 日本の伝統捕鯨の食生活は変貌を余儀なくされて来たが、それよりも漁業者の死活問題が世界中で取り沙汰されているのである。 鯨を保護するあまり、いわゆる漁業の根底を支えている大衆魚の大部分が増え過ぎる鯨に食べられて激減しているのである。さらに鯨の頭数の増大の一途を辿っているという現状だ。 そのため、反捕鯨国の中でも、漁業者がその因果関係に気付き始め、適切な捕鯨をすべきを訴え始めている。 これは、早急に開放しなければ、世界の海の生態系は完全に狂い、これを正常に戻す間、相当の犠牲を強いることになるのだ。 これと同じ論理が、日本国内の野生動物において起こっている。 ことに北海道の自然の中で、凄まじい勢いで、エゾ鹿が繁殖している現状を打開しなければならない。 それには、手っ取り早い対策として、食用鹿肉の販路を広げることである。 鯨と同じように、飼料の経費や人件費、添加物の恐れの無い、天然の糧としての安全性や経済性に大いに目を見開かなければならない。 飼料・輸送に伴う自然への負荷をかけないという環境重視、地産地消という地域活性化にとっても又とない起爆剤ともなるのだ。 ピンチをチャンスに変える絶好の機会でもある。
狙(ねら)い所、捌き所という技術向上と人材育成が大切だ。 今、「エゾシカ協会」の井田宏之事務局長が中心になって、この一大事業を展開している。
その主要メンバーの一人が、我満社長なのである。 この事業に奮闘して軌道に乗るまで後半生を捧げると言われる。 その大志に感激しながら、まほろばもこの事業展開の一員に加わって行きたいと思う所存。 皆様の深いご理解とご賛同、 これからのご支援を戴きたくよろしくお願い申し上げます。