「太陽の讃歌」にうたわれた聖フランチェスコの思いに心を重ねるようにして、空をあおぎ、自然のさまに身を置くとき、
人の世がつくり出しているこの幾多の理不尽と煩瑣に翻弄された世のありさまから、
誰の内にも映るであろうはずの単純でつつましい真髄の源泉へと、
静かに呼び戻され、潤される思いがします。
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開かれた戸口を出入りする物と者。
こめられた思い、祈り、望み。
―そう、ここは、いつでも戸が開いている―
茅葺きの水車の回る道の辻、『おひさま』にはいつも、
手を取り合う道祖神が静かに佇んでいました。
戸口の扉を真中に、向かい合うようにして繋がり合っていた様々な物と事の送り手と受け手、
そして隣り合わせが「いま」こそ共に智慧を深め合い、
一人ひとりの小さな力を撚り合わせて
万事に向き合うことの肝要さが求められている、
今「このとき」を念います。
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