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まほろばだより−ここが知りたい−

 

 
  今回は、前回書き切れなかった「全体食という思想について」書いてみたいと思います。  

 全体食とは、ホールフード(whole food)とも言われ、食物の皮をむいたり、アク抜きしたり、穀物の外皮を取ったり、精製したり、漂白したりしない物を食する事を言います。  

 従って、白砂糖や、白パン、白米は全体食ではありません。
自然が与えてくれたありのままを、何一つムダなく食すること、それが自然食の真髄でもあり、環境と最もよく調和するエコな事であり、料理する者、食する者の作法でもあると言われているからです。
さらに、食べた物が十分に消化され、我が身と心になってくれるように、よく噛んで感謝して戴くのです。




 

 
 私も、この教えに心から納得し、玄米菜食(マクロビオティック)を長年(17年くらい)実践していたのですが、やればやるほど体調も今一つというところでした。
ありとあらゆる療法を試みてうまく行かなかった私は、ある大きな失敗を機に、今まで習ってきた事をすべて捨てて、自分の感性だけを頼りに何でも食べてみることにしてみました。  




 しかし、農薬や化学肥料や添加物がない方が良いということだけは、どう考えても正しいと思うので、そこの縛りだけは解かないことにし、後は、自分が食べたい物を食べたいように食べてみました。
すると次第に体調が良くなって来たのです。


 それから1年位して0−リングテスト(後にまほろば独自の0−1テストに発展)の事を知りました。35才くらいの時の事でした。 さっそく、どんな食べ物が自分に合うか、合わないかという実験をしてみたのですが、自分が食べたいと思って食べていたものが、ことごとく自分に合っていたのです。  

 それからは、どんなことでも0−リングテストをしてみるようになりました。ところが、以前に埋め込まれた動物性食品は良くないという先入観と、前編で書いたように、実際0−リングテストしても良いものに出会わなかったという事もあり、100パーセント心が開放され、動物性食品でも何でも食べるようになるのは、38才頃からになります。


 すでに、玄米は体に合う人も合わない人もあることは前編で書いてきました。
ガンの方や、糖分やアルコールを取り過ぎた方、その他、体に毒素を一杯溜め込んだ方は、玄米が合うのですが、自然食をある程度長くしている方や、病気の方も次第に体質改善が進んで来ると、白米や白パンの方が良くなって来るのです。

  それなのに、いつまでも玄米菜食を続けていると、また、体調が悪くなってしまいますし、0−1テストでも合わなくなってしまいます。
また、最初から玄米食が合わない方もあります。 何故なのでしょうか?


 穀類や豆類の表皮の部分には、豊富な繊維とフィチン酸、ビタミンB群、有用な脂肪酸や、各種ポリフェノール類等がある反面、過酸化脂質、残留農薬、酸化ミネラル、天然毒、老廃物などもあります。



 玄穀類や豆類に多い食物繊維は、便秘の改善に役立ち、それによって、腸内の老廃物や悪玉菌を排泄してくれます。
また、胆汁酸を吸収して酸化型のコレステロールを下げてくれますし、不要な脂肪酸も排泄してくれます。  

 しかし摂り過ぎると、腸内の老廃物ばかりでなく、有用なミネラルや有用微生物、必要なコレステロールや脂肪酸まで排泄してしまいます。
まさに食物繊維は両刃の剣なのです。  

 コレステロールや、コレステロールの原材料になる飽和脂肪酸は、動物性食品にしか含まれていないので穀菜食の方は、補充しないで排泄ばかりすることになり、コレステロールが下がり過ぎてしまうのです。コレステロールは、不足分は体内で中性脂肪からも合成されますが、穀菜食では絶対量が不足してしまいます。

 

 今でこそ、コレステロールは大切な栄養素で、ある程度高めの方が長生きするし、ガンやウツにもかかりにくいという学者や、医師も増えてきましたが、私たち(主人と私)は、創業当時(25年位前)から、Oーリングテストに教えられ、適度に動物性食品を摂ることを推奨してきました。

 コレステロールは健康の敵で、紅花マーガリンが健康の指標のように思われていた時代です。
そのような中でもマーガリンは決して置かず、コレステロールの多いバターのみを扱って来ました。健康相談では必ずバターや鶏卵、魚卵等をお勧めし、相談された方は恐る恐る食べられて、体調の良い事や、コレステロールが下がるのを体感され、その積み重ねの中で、少しずつ信頼を勝ち得てきたように思います。



 よく知られている食養理論では、人体で必要なものは、原子転換や、化学合成によって何でも創り出すことが出来る(私は長い間この事を信じていました)というものですが、その後、0−1テストと食事相談の経験を積んでいくにつれて、実際には何でも創り出せるわけではではないし、どんな人でも、どんな時でもと言う事はないと思うようになりました。

 健康になればなるほど、空腹になればなるほど、人体は必要なものは創意工夫して創ろうとする力は強くなります。しかし、分子レベルでの合成や分解は日常的に行われていても、原子転換はそう簡単には起きていないように思えるのです。特殊な体質になって、何も食べないで生きている人や、青汁一杯で生きている人もいる事は事実ですが、一般化する事は出来ません。  

 アインシュタインや、ダヴィンチがいるからといって、(万人がそのようになれる可能性はあると言えても)、すべての人が天才になる事はできないのと同じです。  

 食物繊維の多い植物性の食事をしている開発途上国の子供たちは、ミネラルやたんぱく質やコレステロールが不足して、栄養失調になっています。(原子転換がそんなに簡単におきていない証拠です)


 エジプトや、イラン、イラクなど中東の国々は、もともとミネラルの豊富なよく肥えた土と気候に恵まれて、農耕文化発祥の地となりましたが、無肥料で何千年も作り続けて来たために、荒廃して何も作れなくなってしまいました。

 今、私たちが検証できる何十年と言うスパンではなく、歴史と言う大きな流れの中では、植物でも必要に応じて必要なだけ原子転換がおきていないと言えるでしょう。


 まほろば農園では0−1テストして、必要に応じて多種類のミネラルや、作物によって多少のチッソ成分を与えています。  

 作物によって、肥料が多過ぎたり少な過ぎたり、バランスが悪かったり、必要に応じて必要な栄養が吸収されて行かないと、病気が出たり、虫がついたり、味が悪くなったりしてしまいます。

 それでひたすら日射量や、雨、風、水はけなど考えながら、雑草の生やし方や施肥や潅水をコントロールして無農薬を実現しているのです。
 最初、化学肥料を使わず、有機質肥料で作るのが有機農法で、無肥料で作るのが自然農法と理解していましたが、今では、肥料をあげるかあげないかにかかわらず、作物の個性や土壌、その年の気候などに応じて、その作物にとって必要な条件を出来るだけ自然に整えてあげることが、真の意味で自然農法ではないかと考えるようになってきました。  

 収奪する一方では、早かれ遅かれ、いずれ枯渇してしまうのではないでしょうか?

 

 同じように、食についても、安全、安心な食べ物であれば、動物性食品であるか、植物性食品であるかに拘わらず、どんな物でもその土地や人、季節に合った食べ方をすること。
そして、自分の食べたい物を、食べたい時に、食べたいように食べて、心身共に健康であること、それが真の意味で自然食だと思っています。

 安全、安心な物を食べていれば、自然に自分の体に合っているものが食べたいし、おいしいと思えるようになってくるのです。
自然であるとはどういう事か? 農業とは何か? 人の天食とは?
という事を深く考えさせられます。

 

 話が大分反れてしまったので、元に戻します。
コレステロールは性ホルモンの原材料なので、玄米菜食を長くして、食物由来のコレステロールが不足すると、女性は女性ホルモンが作りにくくなり、生理がなくなったり、不順になったり、不妊になったりしてしまいます。更年期障害も起こりやすくなります。

 また男女共に、ウツになりやすく、発ガンのリスクも高まりますし、寿命も短くなります。(抗老化学会発表) また、コレステロール値が低くなると血管が破れやすくなったり、免疫力が低下するなどの弊害が生じます。(脂質栄養学会発表)  

 これは体内で必要に応じて必要なものが作られていないという事の証明ではないでしょうか?


 日本脂質栄養学会の関与した「J−LIT」(日本脂質介入試験)という臨床試験があります。
これは、「コレステロール低下剤服用中の全国5万2千421人を6年間に渡り追跡調査した」という大規模な臨床試験です。総コレステロール数値と死亡者数、心筋梗塞死亡者数、ガン死亡者数の関係について試験、調査したものです。

 それによると

@ コレステロール値が高くても低くても、死亡のリスク(危険性)は大きくなり、 むしろ低い方がそのリスクは、より大きくなる。

A 総死亡率のリスクが小さいのは、総コレステロール値200〜280mg/dl であり、この範囲であればリスクは変わらない。

B コレステロール値が低いほどガン死亡者が多い。
(総コレステロール180mg/dl未満のガン死亡者は、同280mg/dl以上の人の約5倍)


など、驚くべき結果が出ています。


 コレステロールは、神経細胞の細胞膜に多く含まれて、神経細胞の情報伝達機能に深くかかわっています。

 アメリカのボストン大学発表によると、コレステロール量が増加した、神経細胞の情報伝達機能は顕著に増加するそうで、総コレステロール値が200mg/dl以上の人はそれ以下の人に比べ集中力、記憶力が優れているそうです。

 

 玄米菜食をしてアトピーが治った人も続けていると、また再発してなかなか治らなくなってしまいます。
副腎皮質(ステロイド)ホルモンの原材料になるコレステロールが不足して、ステロイドホルモンが体内で作られなくなるからです。

 皮膚科に行くとステロイドホルモンを処方されるわけですが、外から補充されると、ますます合成能力は退化してしまいます。
食べ物でアレルゲンのたんぱく質を除去すると症状は出なくなるのですが、同時にコレステロールも除去してしまうので、長い目で見ると逆効果になってしまうのです。

 また副腎皮質ホルモンは抗ストレスホルモンでもあるので、少なくなるとストレスの影響を受けやすくなります。

アトピーの人はストレスがあると悪化しますが、ストレスを受けやすい体質にもなっているわけです。スポーツ選手が記録を出すためにステロイドを使う(ドーピング)のは、ストレスを跳ね除け潜在能力を100%引き出すためです。

 

 コレステロール値が低いと、精神的に不安定で暴力行為を起こしやすく、鬱(うつ)状態になりやすいと考えられています。  
コレステロール値が低いと「セロトニン」と呼ばれる脳内物質が少なくなるからです。(「セロトニン」は、心の不安をなくし、至福感や、希望を持たせる脳内物質です)


 さらにコレステロールは、たんぱく質や糖、リン脂質と共に、細胞膜の原材料になっているのですが、コレステロールは、堅くしっかりと形を保って丈夫にする働きがあります。

コレステロールが少ないと、細胞膜が壊れやすく、アトピーや皮膚病になり易くなります。


 フィチン酸も穀類や豆類の胚芽の部分に多く含まれ、重金属類や、酸化したたんぱく質等と強く結合して、それらを体外に排泄してくれます。  

 そのことから、玄米や全粒粉、雑穀など、フィチン酸を含む玄穀類には抗ガン効果があり、0−1テストでもガンの方は玄米が合う場合が多いのです。

 最初は、玄米の抗ガン効果は食物繊維にあると考えられていましたが、研究が進むにつれて、次第に食物繊維ではなくフィチン酸であることが明らかになってきました。  

 

 1998年には、京都でフィチン酸などの米ぬか成分に関する国際シンポジウムが開かれ、フィチン酸に尿路結石や、腎結石の予防、歯垢の抑制、大腸ガン、乳ガン、肺ガン、皮膚ガンの予防に役立つ可能性があることが報告されました。

 しかし、これも度を越えると、有用なミネラル(鉄・カルシウム・亜鉛等)やたんぱく質まで排泄してしまい、次第に栄養失調状態になり、免疫も下がってしまいます。  
 植物性の食品だけに偏った食事をして、食物繊維やフィチン酸の摂取量が多い発展途上国では、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅などの欠乏が高頻度に発生しています。
 
 同じように、玄米菜食で食物繊維やフィチン酸の摂取量が多く、動物性たんぱく質の少ない食生活を長く続けていると、ミネラルの吸収率が低下してしまうのです。(ミネラルは特定のたんぱく質と結びつかないと腸管から吸収出来ないからです)  

 従って、玄米菜食は、最初は劇的に良くなり、長く続ければ続けるほどミネラル不足、たんぱく質不足、脂肪不足、コレステロール不足になってしまいます。私は何時でも、慢性的な貧血と冷え性で悩んでいました。

                             (つづく)

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