実は、今回の旅の主なる一行は、岩尾明子代表が率いるCPPクリーンプラネットプロジェクトのNPOの皆さんだということであった。
初めて耳にするその名。それは「重曹」を愛用する「重曹生活者」の家族が参加されるという。
青島周りで先にクエン酸工場に来ていた私達は、北京空港で彼らを出迎えた。 時に、北京オリンピックで空港は世界の人々を出迎えるのに混雑を極めていたが、その中からマスクをした集団が出て来た。
その異様さは周囲の目を引いた。
その一行がCPPの皆さんだったのだ。
北京の空気の悪さは、飛行機から降り立ったその時に、すでに感じられたらしい。
実際、共に旅行して、内蒙古から中国吉林省の農村地帯に入ったと同時に、彼等は反応して咳き込み、すぐマスクをせざるを得なかった。それは、モンゴルは放牧主体で田畑が少なく、中国内陸部は漢族が畑を至る所に作る。
それに伴う何らかの散布が空気を汚すのだろう。
それにすぐさまCPPの皆さんの体が警告を発するのだ。
まさに、彼等は敏感な生体センサーなのだ。如何なる計測機械より、精密な生体機器である。しかし、日常的には大変な苦渋を強いられるのだ。
ことに、石油系化学合成の樹脂や洗剤、また農薬や添加物だらけの食べ物などなど、現代生活を取り巻く人工の製品は彼らにとって命を蝕み、脅かす物以外の何物でもなかった。
ことに日常に欠くことの出来ない洗剤などは、家にあることさえ反応の元になる。 化学洗剤で洗った衣服を着るだけで、激しい反応が出て苦しむと言う。
まほろばには、そういうアレルギー・アトピーや化学物質過敏症のお客様が多く、その苦悩を日頃見聞きしているので、彼らへの理解は早かった。そのような彼らにとって天然素材の「重曹」は福音であり、救世主であった。
|